企業にとっては、作った商品を消費者が大事に長く使ってもらうことって、嬉しい反面経営的にはマイナスに働くんですよね。だって、お金が動かないですから。企業には社員がいて給料を頂かねばならないので、商品が売れなかったら立ちいかなくなります。
一方で、壊れやすい商品を作ったら、買い替えスピードは速まりますが、もうこの企業の商品、二度と買わね、ってなってそれはそれで商品が売れなくなります。
常に革新的な商品を定期的にリリースすれば消費者は買い換えてくれるかもしれませんが、そんな革新的なアイデアは次々と出てくるものではありません。
服や食品なら、傷んだりなくなったりするので作り続ければいいわけですが、例えば家電製品なんかは長持ちしちゃいます。
良い製品を作れば作るほど愛され、そして企業は儲からなくなるというジレンマが長いこと企業を悩ませてきたことでしょう。
どうにか買い換えてくれ!、と。
しかし、買い替えというのは古い製品を捨てることになるので、それはSDGsの精神に反しますよね。消費者がちゃんとリサイクルに出してくれるかも保障できません。どんどん買い換えても、環境が傷まないといけないように徹底的にルール化しないといけません。
と言う具合に、消費社会とSDGsのバランスって、企業はとても難しいです。
この課題に対して「サブスク」が機能しだしています。
パナソニックは、公式通販サイト「Panasonic Store Plus」において、BDレコーダー「全自動ディーガ」とポータブルテレビ「プライベート・ビエラ」のサブスク型定額利用サービスを10月20日より順次開始する。地デジ6chを全録する「DMR-2X202」の場合、月額1,480円から利用できる。
Panasonic Store Plusでは、家電商品を販売する他、「使ってみたいが使いこなせるか少し心配」「生活スタイルに合うかまずは気軽に試してみたい」といったユーザーからの声に対応するため、 スチーマーや除菌脱臭機等の一部商品で、サブスク型の定額利用サービスを提供してきた。10月からは対象機種を拡大し、一部レコーダーとテレビを追加する。
私の家にも古いディーガがあります。テレビのほとんどのチャンネルを自動的に録画してくれるのはありがたくて、一度体験すると手放せなくなると思います。3年半前に買ったことをブログに記録していました。
今のモデルも大して値段は変わっていないようです。64,600円だそうです。
パナソニック 2TB 7チューナー ブルーレイレコーダー 全録 6チャンネル同時録画 どこでもディーガ対応 全自動DIGA DMR-2X202
さて、じゃあ次は買い換えるんじゃなくて、サブスクを使うかどうかと言う話です。
例えば2年この機種を使うとすると、1,480 x 24 = 35,520円です。その後返却すると余計に2,960円かかるらしいので、38,480円。
案外悪くないんですよね。古い機種を返却し、次の機種をまた2年で使う。逆に4年もサブスクで使い続けると、1,480 x 48 = 71,040円で、買い切りの方がお得な感じです。
一方、買い切りを2年ごとに買い替えるのは無理、不経済。そして当然のように4年ずっと使い続けると4年くらい経ったら古ぼけて見えちゃう。買い替えるときは捨てなきゃいけないし。
サブスクだと企業は、必ず古い機種も回収するのでそのリサイクルルートをうまく作れば環境のためになります。毎回新品を新しい素材を購入し作るより、古い機械をリサイクルする方が断然環境に良いです。
そして、消費者は毎月定額を支払ってくれるので、企業は安定した収入が得られるようになる。
そういう意味では、なんだか、DIGAだけじゃなくて、家じゅうのものをサブスク化して、ずっと新しいものを使い続ける生活に移行するのも、SDGs的にはアリなのかなーとちょっと思ってしまいました。
今、冷蔵庫も洗濯機も空調機も随分古くなってきていて、いつか買い換えなきゃと思ってたところにこういうサービスを見て興味を持ちました。
いろいろ調べてみよう。ほかにもあるかも。