orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

「やりたい仕事を仕事にしなければならない」の考え方

 

仕事関係の記事を目にして気になったことがある。

 

www.tv-tokyo.co.jp

「それは確かにそうです。昔は情報が少なく、仕事の選択肢も限定されていましたが、ネット社会になったことで何でも選べる時代になりました。情報と選択肢が増えすぎると、逆に選べなくなってしまう。

ただ私たちは、やりたいことが見つからず悩んでいる若者に『やりたいことがなくたっていいよ!』とアドバイスするようにしています。"やりたいことを仕事にしなければいけない"って、ある意味ハラスメントみたいなものなんですよ。やりたいことが見つかったのであれば、それを仕事にしてもいいと思いますが、"やりたいこと=いい仕事"とは限らない。仕事の一番の目的は"お金を稼いで生計を立てること"なので、給料だけで仕事を選んだっていいわけです。お金はそんなに稼げなくてもいい、その仕事さえできれば幸せという人は、相当少数派だと思います。なので、無理してやりたいことを探さなくてもいいし、それを仕事にしなくてもいいと思っています」

 

自分にやりたいことがない、でさまよっている人をたくさん見たことがある。

ただし、やりたいことがないに行きつくまでには長い道程がある。

自分の好きなこと・関わってみたいことと、お金を頂く、との間のストーリーがわからないということが全ての原因である。

未経験の人がどの業界でも仕事をやりたいというとき、そのやりたい仕事は会社に入ってみないとわからない。しかも、入ってみても初めは初歩的な仕事からである。初歩的な仕事を積み上げて3年くらいしたらやっと、今後上を目指すためには何が必要かわかってくる。

豪華そうな建物が目の前にあり、入口があり、しかし中は見えない。入口には「こんな楽しい仕事!」みたいなパンフレットもあり説明もしてくれるが、本当の中の仕事が一致していることなどない。いいことしか書いていないし中には辛いこともある。入社を志す人にわざわざ伝えはしない。

やりたいことがいくら明確でも、会社を選び仕事を選びそしてそれがやりたいことになるということ自体が、絵空事のように思える。

だから、やりたいことと、仕事を結び付けるのは、結構無茶をしていると思う。

一方で、ではやりたいことを仕事にしないならば、どういう基準で仕事を選べばいいか。

 

「そうですね。人はほとんどの場合、得意なことで結果が出た時、それが『好きなこと』へと変わります。そう考えると、やりたいことを仕事にするというのは、順番がそもそも逆。得意そうな仕事を探して、成果を出せるにようなる。そして、その仕事を好きになるという順番で考えた方がうまくいきます。社会全体で"やりたい仕事を探しなさい"と、間違った教育をしてしまっていると思います。

仕事って、やり方を工夫して、楽しめるようになれば、その仕事が"やりたいこと"に変換できるんですよ。順番を逆転させず、自分の強みが生きて、しっかりと結果が出せる仕事を探しましょう。仕事の充実度を測る上で一番配点が大きいのは、"自分の理想とのマッチ度"なのです」

 

このくだりには異論があって、得意なことだからと言って、好きなことには変わるとは思えない。やりたいこと、には変換できない。

どんなに向いている仕事があっても、それが「好き」になるとは言い切れない。

「好きこそものの上手なれ」と言うがこの言葉の意味を無視してはいけないと思う。任された仕事をやってみたり、先輩の仕事ぶりをみたり、会社の成果を見て、自分が関わっていきたいなと思えるかどうか。根源的な「好き嫌い」が人にあり、この見極めこそが仕事を続ける上で大事なんじゃないかと思う。嫌いなことは長続きしない。

好きだからやりたい、というのはシンプルでわかりやすい。好きになれるかどうかは、得意かどうかは関係ない。成果が出せるかも案外関係ない。好きでやっている人というのはどこか、狂った努力をする。他の人は余暇だ休日だワークライフバランスだと言っている横で、どんどん取り組む。質より量。そして向き不向きすら克服してしまう。

人にどんな領域が刺さるのかはわからないし制御できないけど、そういった寝食を忘れて熱中できるような領域があるとき、それを仕事にするといいと思う。

どんどん遊んだ方がいい。いろんな領域を見たり聞いたりして自分の心にヒットするような領域が何か調べよう。経験が少なすぎれば少ないほど自分の情報がないから、「自分はこんなもんだ」となりやすい。

もし何か見つけることができたら追いかけよう。もちろん仕事と結びつけば一番いいのだけど、すぐに結びつかなかったら、趣味として置いておいてもいい。

好きを追いかけつつ社会人経験を積み重ねていると、ふと接近することがある。好きなことから仕事に寄ってくるときがある。もしくは好きなことに関われるチャンスが生まれることがある。

そこでやっと、やりたいことが仕事になるのだ。

だから、やりたいことが仕事になるのは、新卒のタイミングでも引退のタイミングでもない。常に毎日、チャンスは訪れる可能性がある。好きになれることを探すことは続けた方がいい。仕事を無理に好きになる必要はない。