orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

景気後退局面とIT業界

 

リーマンショックや東日本大震災、コロナ禍のような、短期的な大ショックのような事態はあったものの、ここ二十年の日本は、なだらかに景気拡大局面だったと思う。昨今の中ロと欧米の対立構造も、なんとかやり過ごしているうちにまた、世界は平和に戻るだろうといったバイアスが、日本人に強く染みついていると思う。

いや、景気後退局面に入るかもしれない、という見解をどなたかが話されていたのをこの前聴いた。「景気後退?」というワードものすごく久しぶりに言語化したので、ああ、もしかしたら無意識指摘に頭の中から消していたのかもしれないと反省した。

仮に景気後退するとしたら、IT業界は最も影響を受けると思う。拡大を続けたIT投資については、確実に見直しが入る。いやインフレが進むから価格は下げられない・・という場合には、案件の凍結や廃止すら現実的になる。日本の主業は製造業で、モノが売れなくなるから投資は減り、減る投資の一番手がITになるのは避けられないと思う。製造にかかる投資自体を守らないと、本業が危ういのだから。

今、IT業界には人材不足が叫ばれているが、案件の現象は、人余りを生じさせる。まずはフリーランスが一番に切られる。雇用が不安定なことは納得ずくの選択だろう。その次に元請SIerへの仕事が限られるようになるが、そこから川下の協力会社への案件数が減りだす。末端にまで案件が行きわたらなくなり、自社待機する協力会社社員が増える。最近は、リモートで自宅待機というのも現実にありそうだ。

若い世代や未経験のIT業界への転職が難しくなる。今の経験者だけで案件がまわせるようになるためだ。過去も一定期間、○○ショックが起こる度に、未経験者が入りにくい時期もあったようだ。これが中期化する恐れがある。

ここ最近のインフラ設計の考え方として、ある程度冗長性や性能にはお金を払うので、絶対に止まらないでほしいという考え方が強い。歴史上、構成をケチって、運用に入ってから大変な思いをした人も多いからだ。それよりシステムトラブルが起こって、そこから発生する損害のほうがよっぽどリスクがあるという認識をどなたも持つようになって喜ばしい、と思っていた。

しかし、景気後退局面においては、1円でも減らす努力が求められそうである。そうなったときに、結構、構成には技量が試される。そういう時期の設計というのも興味はあるけれど、まあ不景気なんて来ないに越したことはないよね。

・・と、かなり妄想気味に景気後退を想像してみたのだけど、実際にその類のニュースが今日は行ってきたんだよね。

 

jp.reuters.com

ドイツ連邦銀行(中央銀行)は22日公表した月報で同国経済が景気後退に陥る可能性が高まっていると指摘、インフレの進行も続き、今年秋にインフレ率が10%超でピークに達する可能性があるとの見方を示した。

 

景気後退って、実は今の社会人、まともに経験したことないんじゃないかとも思ってるので、いざ現実化するとかなりパニックになるんじゃないだろうか。

杞憂に越したことはないが、そうなったら常識も慣習も完全にひっくり返るので、これから冬にかけての世界の動向は強く注目すべきだと思う。