orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

怒ったら負けみたいなシステムになってる

 

日々日々ニュースを見てると思うんだけど、完全に、怒った人は負けだね。基本的にパワハラ扱い。つまり、人は人に怒ったら負けと、ルールが単純化されたでしょ。

会社に入って、まず平社員で、そこから部下ができて・・っていうプロセスにおいて、部下に嫌味の一つでも言ったら、もうパワハラ認定の時代だからね。

それで部下が会社を辞めようなら、彼は管理能力がないみたいな扱いを受ける。

怒る、っていう感情自体が、この世においてこんなに毛嫌いされるとはね。昭和・平成の時代を考えると、フリーダム怒りだったと思うよ。

でもこれって、東京に近い場所にいるからであって、地方の隅々までそうなっているかというと、そうじゃないかもとニュースを見てて思う。どこかの高校では、体罰アリの熱血指導が日常茶飯事だったらしいし。

昨日、近所の高校の、高校野球の監督さんが、甲子園予選に向けての抱負を語ってたけど、もはやビジネスマンみたいだったもんね。子供を脅しつけて酷使するんじゃなくて、個々のモチベーションと主体性を大事にして、一人ひとりが最高のパフォーマンスを出すために課題を洗い出し、チャレンジさせる。ああ、今の時代っぽいな、って。

そう考えると、近代化というのは、人の怒りの感情をいかにコントロールするか、と言うことに対してかなりフォーカスしてきたんだなと言うことがわかる。

いろいろ複雑なロジックはあれど「怒ったら負け」は大前提になってる。

今の首相だって、何を言われたってひょうひょうとしてるし。過去の首相は怒りをコントロールできず失言し、ねちねち責め立てられて支持を失うみたいな話だった。

人間は感情を抱えているのに、社会ではそのうち「怒り」だけは外に出しちゃいけないって、いつの間にか決定事項のようで。

 

一方で、この怒りが消えるわけじゃない。

野球部の監督なら、穏やかにレギュラーから外すだろう。会社なら要職に就かせないだろう。持っている権限を行使することで表現する。でもそれって、結局怒ってるやん。そういうことなんだよね。どんなにパワハラを抑止したところで、怒りが影響する行動自体は間接的に価値観を支配する。

だから、最近の人間社会は、極度の空気読みになるわけ。相手の表情や言動が、直接的な感情を表しにくくなってる。めっちゃ友好的で笑ってるけど、実は怒ってたみたいなことが平気で起こる時代。みんな知ってるもん。パワハラはまずいって。だから、表面的にはみんな、昔の時代から考えると甘い態度で接してくる。怒らない。

ただ、それで「あーいい時代だな」というのとは違ってて、絶対に、100%しっぺ返しがある。権限者の中に怒りの芽があれば、必ずどこかで行使してくる。人事評価がなぜか低かったり、重要な仕事をいつまでたっても任せてくれなかったり。

過去はね、「怒ってくれるいい上司」って言う概念があったの。今、パワハラしている人の半分くらいはこの概念にとらわれている。相手のことをこんなに親身になって考えてくれるから、怒ってくれるんだ。怒るからダメなところがわかって成長できる。でも、現代では悪手なんだ。

まずは怒った上司は組織から排除される。その次に、怒りを買った部下は、組織から冷遇される。なんてシステムだ。

 

私もね、最近は、この「怒ったら負け」みたいなシステムを熟知して、ちっとも怒らない。そういえば、この前お世話になった上司と久しぶりに話したけど、ずいぶん穏やかになってたな。めちゃくちゃ沸点の低い方だったけど。でも本質が穏やかになったわけじゃなくて、現代を知りモデルチェンジしただと思う。そういう意味では難しい時代だよ。一見わかんないんだもん。