orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

人材不足の現在地

 

日経の記事を読んで、なるほどね、と。

 

www.nikkei.com

企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速するなか、IT(情報技術)人材の不足が強まっている。求職者数に対する求人数の割合である求人倍率は約10倍に急上昇し、全職種で突出して高い。IT職種の賃金が相対的に低いことが人材を集めにくくしている。背景には日本企業の賃金が欧米のように職種の市場価値に応じて決まらず、年功序列の要素が根強いことがある。DX推進の障害になりかねない。

 

採用サイドに最近いるで思うが、人材が欲しい欲しいと言っても、お金は有限である。つまり欲しい人材は足りないけれど、お金はないので適切な条件で人が来てほしい。でも来ない、そんな具合である。

だから、給料倍にして求人出せばそりゃ来るよなあという手ごたえはある。このあたり20代だと、新卒の給与が基本的には横並びで低いので、優秀な二十代をポテンシャル採用するのはそんなに難しくない。新卒の給料よりちょっと上を指せば、目立つ求人になる。ポテンシャルというだけあり、学歴があったり、2、3年ITをやっているだけで十分だったりする。金額的には予定が立てやすい。

問題は経験者採用のほうだ。ここに記事が言うように1000万オーバーの求人をガツガツ出せば求職者側の反応も強めになると思う。そりゃあそうなんだけど、失敗したら目も当てられぬ。もし採用に失敗したら給料を半分に・・みたいなことをやる会社もありそうだけど、そんなの、採用前に止めたい。

だから、採用側はリスク管理のために求人時の条件を低く提示するのだが、仕事ができればそりゃ再評価し給与も上げようと思っている。だって、社内的に重責のポストをやっている人が低ランクだと、他の社員への示しがつかない。また、それだけの実績があれば給与を上げてもリスクはないしずっと長くいてもらいたい。

これも、正社員に限ってだけど日本はかなり法律に守られていて、だからこそ採用するほうもかなり慎重にならざるを得ないということ。極論言えば、職務経歴書に本当のことが書いてあるかも証明されていないからね。第三者認証があるわけでもなく、だからこそ資格試験がある程度重宝されるのだけど、資格試験を合格したから仕事ができるという認証はない。採用の世界は性善説ではいられないのだ。

そんなに海外並みに、市場価値と転職市場をリンクしたければ、やはり労働者への法的な保護を下げる方向に向かわないといけないけれど、その場合はむしろ、フリーランス・個人事業主の世界に進む選択肢もある。ただその分、労働者側も自分で自分の身を守ることが求められるので、経営センスがない人にはとても進められない。そちらはそちらでバカしあいみたいな要素がたんまりある。最悪、企業にいいように使われて終わりである。

転職で給与を増やすという選択肢で現実的には、

①若手で、新卒ランクの給与を脱するための転職

②一部の外資系など、グローバルならではの不安定さを許容しつつ給与水準を上げるための転職

この2つしかないと思っている。企業側も人材不足を吐露しつつも、リスクも取れないと思っている。そういう意味では、現状維持前後で転職し、そこで結果を出して給与を上げていくという方法がいつの時代でもベストプラクティスなんじゃないかな、と思う次第。