orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

転職する際に、最も大事なパラメーター「源泉徴収票」

 

会社から毎年もらいませんか?。

「源泉徴収票」。会社が従業員にいくら支払ったかを示す公的な文書ですね。

転職する際に一般的には転職先に提出します。目的は、年末調整を転職先で転職初年度から行ってもらうためですが、それ以外の目的もあります。

どれぐらい、前の会社で頂いていたかを証明するためです。これがないと、職務経歴書に自由に書けてしまうことになりますよね。たくさんもらっていたと吹っ掛けると、転職後の給与もそれを基準に調整できてしまいます。会社も求職者の言うことを100%信じるわけにはいかないので、事実を証明できる源泉徴収票は頼みの綱です。

さて、転職の際に、その求職者の能力をどうやって確かめると思いますか?。職務経歴書にずらずら書く文面でしょうか。面接の際に会話してわかる人となりでしょうか。それらも確かに1つの情報ですが、もっと大事なことがあります。学歴?。それも確かにそうですが、一番大事なのは、源泉徴収票の支払金額です。

前職で何があったか知りませんが、支払金額は、とにかく、前の会社はこの人のことをどう評価していたかを表す最も信頼できるパラメーターです。

私が知るある方が以前おっしゃっていました。

「もし、どんなに職務経歴がフィットしていても、年収AAA万の人物は、年収AAA万の人物として前職に評価されていた人物だ。かけ離れた評価を当社が与えることはできない。」

私はこのフレーズはとても印象に残っていて、参考にしています。

昨今は人材難で、多少のプラスアルファを積むことはあっても、500万の人材を例えば800万です、ということはしないようにしています。

というのが、人を採用する側の心理であることを頭に入れておいてください。

この原理は、転職の際に利用することができます。

今の会社がとても儲かって、賞与が大きくなった時。この際は総支給額が大きくなりますよね。この年の源泉徴収票を持って、転職活動をすればこの大きくなった金額がベースとなるので、「前年並み」で交渉する時は有利に働きます。

フリーランス・非正規などであれば、がんばった年の総収入額で、正社員の転職を行うと効率的ですよね。

 

ニュースを見ていて、転職の失敗例を目にしました。

 

gentosha-go.com

新天地で愉しい毎日を過ごしているかといえば、あまりに早く決断してしまったことに、1ミリも後悔していないかといえば嘘になると男性。後悔した理由のひとつが給与で、転職後、2割ほど減給となったといいます。

単純計算、年収で795万円ほど。課長職から部長職になり、大企業ならではの閉塞感からも解放されたものの、「給与減」が現実になった今は昔を惜しむことも。

 

これ、意味がわからないですよね。

転職先の職位(課長から部長)なんて関係なく、前年の支払金額から200万下の条件を求職者に出したということでしょう?。

これは「熱烈スカウト」じゃないですね。「冷淡スカウト」です。1000万の人材に、800万の条件を突きつけたのですから、あなたの実力は過大評価されてますよ、この金額なら当社に入れますけど、どうしますか?。そう言わんばかりです。

現在の状況だと、最低ラインは前年並みの収入です。それ未満のオファーは全部断って構いません。それなら、会社を辞める必要なんてなくないですか?。

もしくは今の会社が本当に嫌になったなら、前年並みで移れる場所を見つけ次第、移ればいいのです。

収入条件が下がるのなら、それは課長から部長、みたいな言葉遊びとは別に、減給であり降格であり、それすら受け入れる逃げ、と言っていいと思います。

 

ということで、めちゃ稼いだ年(残業が出る人はいっぱい残業した年もお得ですよ)の次の年は、転職チャンスですよ、ということをお伝えしておきたいと思います。