orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

給料を上げたいなら知っておきたい話

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最近はインターネットの記事やSNS見ても、給料の話が耐えません。給料に不満があったらどうするかという話ですが、転職するだのフリーランスになるだのと、まあああせいこうせいみたいな話がたくさんです。

フリーランスといえば、売上が全部懐に入ることはなくって、そこから税金やら年金やら介護保険料やら色々引かれて、原価や経費も引かれて、ここ最近はインボイスの話もあり、手取りという意味ではなかなか厳しいという話もよく聞きます。結局はそのへんを理解して多めに業務委託料をもらっておかないとまずく、正社員との比較で物事を考えたら絶対に失敗するよというのは、もう常識の範囲内です。

さて、フリーランスはさておき、正社員だけ限定して話を広げてみます。

すげー仕事しているのに、なんでウチの会社の給料こんなに少ないんだ、と思うならそれは給与テーブルをちゃんと知ったほうがいいでしょう。

ほとんどの会社の給与テーブルはこうなっているはずです。

 

レベル1)指導を受けて、定型的な仕事をする人

レベル2)自力で、定型的な仕事をする人

レベル3)指導を受けて、非定型的な仕事をする人

レベル4)自力で、非定型的な仕事をする人

レベル5)ビジネス(売上、利益)を中長期的に計画し、達成に責任を持つ人

レベル6)ビジネスに責任を持ち、かつ著しい実績を示した人

 

会社の業務内容で全然表現が異なっては来ますが、結局こんなテーブルになっているんじゃないかと想像します。

レベル5以降は、専門性によって、ビジネスではなく技術内容に比重が置かれる場合もあります。間接分野の場合は売上もありませんから、会社の経営に寄与しているかという視点も必要になります。ま、ニュアンスとして感じていただければ十分です。

また、定型的な仕事とは、マニュアル通り決まった方法で仕事をするということです。定型的な仕事はコンピューターに置き換われがちですが、それでも人間が行う仕事はまだまだ残るでしょう。

非定型的な仕事とは、マニュアルがないその都度考えなければいけない仕事です。十分な経験が必要になります。答えも非定型な場合も多く、最終的にビジネスの計画達成につながったかで判断されます。例えば人材教育にしても、被教育者が成長したかどうかはすぐにはわかりません。ただ将来の会社は教育の結果で業績に対してかなり影響を受けますから、責任も重大です。

プロジェクトマネジメントも、都度プロジェクトの内容は違いますから、非定型と言えるでしょう。経験を踏まえ、技術をその場その場で最適化し、結果を出していかないと行けない仕事です。

給料は、結局どの会社も、このテーブルの上で金額が決められ、社員はどの仕事をしているか毎年の評価で決定されます。会社に長くいると給料が上がるのは、経験が長くなると定型的な仕事は全部おぼえ、そしてその経験をもとに非定型な仕事ができるようになっていくからです。年功序列の考え方はこれを基本にしています。

しかし、だからといって誰でも非定型的な仕事ができるようになっていくわけではありません。あの人は言われたことしかできない。それ以上のことは指示されていないのでやらないという。それでは給料なんて上がるわけがないと思います。

一方、給与テーブルに合わない仕事をさせられていて、それなのにレベルが低く評価されている場合です。それは、明らかに会社の評価制度もしくは、評価者が不正ですよね。それなら、同じことができる別の会社に移り、正当な評価をしてもらったほうがいいでしょうね。

また、会社の給与テーブル自体が異様に低い場合もあります。なんでレベルは上がるのに、給料が上がらないのか、と。それは仕事と報酬が釣り合わないことにつながりますから、これも転職すべき、と思います。

危険なのは、転職するときに給料が上がる場合にもあります。過剰評価されて、自分の実力よりも上のレベルで採用されたときです。できなきゃ入社してから下がったり、会社にいられなくなって退職してしまうリスクもあります。気合でやり遂げるというのも手ではありますが、できないことをできると言うのは負担は大きいです。給与テーブルが高いんだなと思い込むのではなく、どんなことを期待されて内定をもらったのかを冷静に判断する必要があります。

高等テクニックとして、給与テーブルの高そうな会社に、レベル感を低めにして潜り込むというパターンもあります。なかなかマネージャーレベルはどこも年収希望が高くてリスキーで採用は少ないですが、まずはメンバーレベルで入社するのです。あとは仕事ができれば、スルスルっと年収は上がっていくんです。基本的には会社って、給与テーブルに見合わない仕事はさせられない(他のメンバーも見てますからね)ので、上げざるを得ないのと、仕事できる人にはお金を払いたいんですね。長くいてもらいたいですから。

給与テーブルが他社と比べて著しく高い会社は、そりゃ人気も高いし優秀な人も集まりやすいので、もし入れたとして結構がんばらないと、相対的に仕事ができない人が悪目立ちしやすいというデメリットもあります。長く働き続けないとせっかく入った意味もないですから、絶対的な自信を持って乗り込みたいですよね。

逆に低い会社は、持っているお金が少ないのか、それとも社長が利益を独り占めしたいのかどちらかです。もし入った会社がそうなのだとしたら、早めに脱出するのが吉ですね。せめて普通の会社に入りましょう。

結構現実的な話をしてしまいましたが、だって、現実ですからね。給料上げたければ基本的には高い質の仕事をすることだと思います。