orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

未経験エンジニアを育てるコツ

 

未経験エンジニア、という言葉は具体的には「未経験ITシステムエンジニア」と言わなければいけないと思うけど、今回は俗語としてこのままにしておく。

興味深い記事を見た。

 

anond.hatelabo.jp

 

何人も何人も未経験エンジニアと仕事した経験を踏まえて言いたい。

人による、と。

話は9割はこれで終わりだが、背景は話しておきたいと思う。

未経験エンジニアに対して振る仕事は、定型的な仕事だけにするべきだ。定型的とは、マニュアルがありその通りできれば到達できるものだ。

マニュアル通りなだけに「君がいなくなっても代わりの人はいくらでもいるんだよ」というパワハラワードが観的には成立してしまうくらいの仕事である。

定型的な仕事のいいところは、人が指導するコストを極限まで抑えられることだ。

まずこの仕事だけで固めて、それらをコンプリート出来るかどうかを一定期間試す。私の感覚だと半年は必要になる。

 

この半年の間ですら、問題を起こす人間はいる。

・マニュアル通りやらない。

・勤怠が悪い。遅刻する、あるいは突発的な休みが度々ある。

・勤務態度が悪い。常識的な指導に対して批判的、攻撃的な態度が見られる。

・注意をして、謝るけれど再発してしまう。

実話である。定型的仕事の前に、これでは現場との信頼関係が結べない。

これは、未経験であるということとは実は関係ないのではないかと思う。他業種でも同じことが求められるのは明らかだからだ。ビジネスに携わる人間として不適格なので、未経験というよりは経験を積ませてもらえないとという表現が正しい。

 

さて、定型的な仕事ができるだけでは、ITエンジニアとは言えない。持っている技術を使って顧客のニーズをかなえるとき、定型的ではない、マニュアルにないことを行っていくことに価値がある。この分野を非定型と呼び、非定型の仕事ができる人は評価が上がり、給与水準も責任も上がっていく。

定型的な仕事をたくさん経験している人の中には、勘がいい人がたまにいる。この定型的な仕事は、もっとこうすると効率がいい。この仕事はこの仕事と併せてやると、もっと良いアウトプットができる。定型的な仕事の中に、非定型を見出し、そしてリーダーや上司に提案するのだ。それはいいかもね、そうしようか。定型的な仕事を淡々とこなす人もいれば、それらから新しい価値を見出そうとする人もいる。そうやって観察していると、定型的な仕事をこなす役割を脱出する人が現れる。

 

つまり、未経験エンジニアは3つに分解することができる。

①社会人失格、もしくはマニュアル通りすらできない人

②定型的な仕事ならできるがそれ以上はできない人

③非定型的な仕事を望みステップアップを求める人

③を望む人は、間違いなく自分で勉強する。

会社の中に非定型へ上るためのカリキュラムは残念ながらない。いやいや、会社にはいろんな指導や教材は隠れているが、受動的な人には馬に念仏となる。会社に属していれば自動的に③になるかというと大間違いだ。本人が望まないのであれば②のままで、給与が安いまま、定型的な仕事担当に縛り付けることも良く行われる。だって、定型的な仕事の方が会社には多いからである。そして面白みも少ないので、間違いなく定型的な仕事を大量にやってくれる人は、それはそれで価値があるから、である。

だから、未経験と言われるうちは、プライベートも含めて非定型的な仕事ができるための努力が絶対不可欠なのだ。そして、上司やリーダーに、自分は③に行くことができる人間だとアピールするために勉強するのである。

 

結論は変わらない。人による。

③志向の人は、案外入った時から既に戦いを始める。もし運よくそのレベルの人が取れたなら運がいい。適切に相談に乗ってやれば、勝手に勉強して立派なITエンジニアの道を辿ってくれる。

もし、その志向がない、②止まりというのならば、あえてそこでとどめておく。面談を重ねて③の志向はないのか確認する。志向がないのに非定型な仕事を振ったらいけない。「定型的な仕事しかやる気がない」という人が不要なら、採用時に見抜くこと。見抜けなかったらなら、採用側が悪い、見る目がないと思う。

まあ、社会人失格・マニュアル通りできない人は・・たまにいるから油断できないんだけど、これは論外となる。

 

したがって、未経験エンジニアの人に、急に非定型な仕事を振り、できないできない、全部一から教えないといけなくてコストがかかる、と頭を抱えるのは順番がおかしいことだけは言っておきたい。受け入れる前に、現場ワークの定型化を進めておかなければいけない。大半の仕事はマニュアル通りやれば済むように、マニュアルの整備やドキュメントの管理をちゃんとしておくこと。そうすれば、入って数か月、教えることに苦労することはないはずだ。