orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

日本は「精神的鎖国」に陥っているのではないか

f:id:orangeitems:20211019001510j:plain

 

日本にいて、外資系企業がたくさんいて、そしてインターネットにつながっていると、あたかも外国に行かなくても世界の知識が国内に流れ込むように思えてきますが、最近それは錯覚ではないかという仮説を持っています。

最近、ポスドク問題という博士号を取った後、恒久的な仕事に就けず困るという問題が表面化していますが、上記の仮説を裏付けると思っています。

日本という国がどう発展してきたか歴史を見ると古くから、海外に選ばれた優秀な人が行っては新しい知識を身に着け国内に帰って指導者となる例が大変多いです。古くは遣隋使や遣唐使、また明治時代には多くの偉人が留学し、帰国後大変な功績を遺されています。

昨今、日本の賃金だけが伸び悩み、海外の成長が著しいという論調をよく見かけます。これは、日本が他国に学ぶ姿勢が衰え国内での仕組みづくりにだけ関心をもってしまったあまり、外国と徐々に差が開き最近では大きく離されてしまった結果ではないでしょうか。学術機関も国内だけの競争となってしまい、研究内容も世界からみて陳腐化してしまい、学者の数も限られてしまってきているのではないか。

今度選挙があるので、各党様々な政策が聴こえてきますが、例えばAIなど新規産業のための基金を作り、これに1000億円出すというニュースが流れました。

 

www.nikkei.com

政府は経済安全保障の観点から育成が必要な先端技術開発のための基金を創設する。人工知能(AI)や量子分野などを対象に1000億円規模を念頭に置く。年内にまとめる経済対策に盛り込み、2022年から運用をめざす。

 

方向としては間違っていないのですが、国内でこの1000億円をまわしてももうどうしようもないのです。海外のほうが日本よりも技術水準が随分上回っているとしたら、優秀な人を選抜して海外に派遣し、勉強して吸収した上で帰国する。そして国が身分を厚遇するべく日本の研究機関などに招聘し、日本に新しい知識を広める。つまり人を中心に投資していくことこそ重要ではないか、と思うのです。

また、日本から留学させることと同時に、海外にいる優秀な日本人を日本に呼び戻す、という方法もあります。これにもお金がかかるのですがこういうことに使うべきです。そして日本人だけではなく海外の優秀な研究者も日本に来てもらう。日本の観光地には外国人が作った公園がありますが、これも明治時代に明治政府がたくさん優秀な研究者を海外から日本に招聘し、日本の明治維新をリードしてもらったことの記念でもあります。

多くの日本人が、日本は先進国だと思っているはずです。でも、それを本当に海外に行って比較し、確かめた人がどれぐらいいるでしょうか。日本の製品が海外で高く売れなくなったのは、海外の競争力が高まったためで先進国のグループからはどんどん後ろに下がりつつあるのは周知の事実です。日本は何とか今の位置を保とうとしていますが、海外は前に進むので、結果として置いて行かれていると思われます。

ここで再度日本は謙虚になるべきです。日本は先進国でも何でもない。海外には日本の知らない智がたくさんある。日本の学者はどんどん国費で海外に送り、学んで日本に持ち帰ってもらう。そして安定的に研究職・教職を用意する。ここにこそお金を使うべきであり、例え限られた民間会社にお金を注ぎ込んでも国全体のレベルが上がることはありません。むしろ、経済において1000億円っぽちではどうにもならないので、むしろ人材へ投資し、どんどん海外に学んでいく文化を作り上げなければいけません。

いわゆる、精神的鎖国、が起こっていると思います。日本は先進国だ。海外に行かなくても日本で十分学べる。豊かな生活をしている。それはバブルが見せる幻想であり、それが覚めないまま三十年が経過し、いよいよ海外との差がはっきりしてきた、と思います。

今一度、開国をし、他国に学び、この遅れてしまった日本を再度輝きのある場所にできないか。

選挙が近いです。この点はぜひ考えて、投票に行きたいですね。国内でお金を分配しても、世界から日本が遅れて言っているという問題は何も解決しないのです。