orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

ワーケーションの現状を調べてみた

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定義があいまいなワーケーション

ワーケーション、言葉だけ流行していますが定義が結構定まっていなくて、やってみる以前の問題のように思います。ワーク(労働)+バケーション(休み)の造語なのですが、ワークはワークでありバケーションはバケーションです。休み中に労働するのもおかしいですし、労働中に休むのも変な話でしょう。つまり、メリハリがないのです。

テレワークがコロナ禍で瞬く間に普及しましたが、テレワークに置いて重要なことは時間をマネジメント側がきちんと区切ることです。家に居る時間においていつからいつまでが労働だと明確に宣言することにより、それ以外の時間は労働時間外だと安心することができます。これをやらないと、いつまでも仕事をしてしまったり、あるいは仕事がないからと全く活動をしなくなったりしてしまいます。

では、ワーケーション。リゾート地の一室にWiFi+ノートパソコンを完備して、リモートから仕事をする。このケースを考えてみます。ワーケーションのケースを調べてみると、それでも時間を区切って勤務時間を明確に管理するケースが散見されました。

 

www.saga-s.co.jp

 ワーケーションは、ワーク(働く)とバケーション(休み)を組み合わせた造語。休暇中に旅行先などで、遠隔で仕事をする働き方だ。2018年には大手航空会社の日本航空(JAL)が制度を導入。19年度は約250人が利用し、年々取得する社員は増えているという。(中略)利用する社員はアプリでタイムカードを押し、仕事中はチャットでやりとりをする。

 

勤務時間を区切るのであれば、広義のテレワークと言うことができます。一般的にテレワーク=在宅勤務で、自宅が前提でした。インターネットがつながっていて、作業に差し支えない場所であれば勤務と認める。おそらく今、ワーケーションと言われているのはこの意味ですが、それはバケーション要素がかなり薄まるので、ノマドワーカーと言われていた言葉の方がより近いような感想です。

 

ワーケーションの失敗事例

定義があいまいであることは前置きしたうえで、ワーケーションの事例を調べてみると、「うまくいった」「楽しい」「ぜひやってみては」のような事例がたくさん引っ掛かります。が、このうまく行く事例たちは、単に旅行業者のアフィリエイト記事であったり、ベンチャー企業の福利厚生の広報的記事がかなり多いです。

むしろ失敗事例の方が役に立つと思い探したら下記がヒットしました。

 

www.itmedia.co.jp

一方、課題に感じたのは、急な客先訪問などに対応できないほか、立ち話で済むような社内確認やトラブル時の緊急対応などの際に、その都度電話やWeb会議をする必要があった。また、滞在マンションで仕事をしていたため、普段は同じ空間に家族がおり、電話会議や業務に集中したいときには工夫が必要だったという。

 仕事場として、実証実験の参加者は名護市役所が運営する「名護マルチメディア館」の一室を利用することが可能だった。ただし、滞在先からクルマで30分ほどかかることや、パーティションで区切られただけのオープンスペースであるため、電話やWeb会議がやりにくく、実用的ではないと平川さんは判断して使わなかった。

 また、生活面での課題もあった。モノレールやバスなどの交通網が充実している那覇と異なり、名護で生活するにはクルマが必須。そのためのレンタカー代、さらには毎回の食費などがかなりかさんでしまったようだ。「自炊をする予定でいましたが、調味料から買いそろえる必要があり、2週間の滞在では無駄だろうと思い、結果的に外食が多くなってしまいました」と平川さんは振り返る。

 

実際にやるとなった場合に、成功事例ほど役に立たないものはありません。事前対策として何が必要か逡巡する際に、全く役に立たないからです。観光楽しかった、とか、料理がおいしい、とか。

テレワークを自分自身でやった場合には痛感しましたが、仕事環境を確保するのは結構骨が折れます。音の問題が最も大きい。滞在先において個室で、静かで、自分が音を出しても周りに迷惑をかけず、それでいてパソコンが広げられて・・なんて結構ぜいたくな話なのです。ノートパソコンにインターネットがつながれば仕事出来るでしょ、何て言うのは幻想です。現に私の仕事はデスクトップパソコンでなければうまく行きません。液晶が小さすぎるのです。ノートパソコンは13-15インチくらいの画面が主流ですが、普段は23インチくらいのディスプレイを2面使っていますから。その上、WEB会議を行おうとしたら、音の問題が発生します。周りがうるさい、もあるのですが、自分自身が周りに対してうるさいですよね。一人暮らしなら、ホテルの個室でいいのですが、上記の記事のように家族で、となったら途端にハードルが上がります。

自治体が張り切ってリモートワーク用の施設を整えたとしても、そこに通うのなら通勤と変わらなくなります。しかも個室はなかなか用意されていない。

これまでノマドワーカー的に、カフェで仕事が完結できた業種ならいいかもしれませんが、ITエンジニア的には難しそうだなと言う感想です。

 

コロナ禍以後のワーケーション

一方で、旅行会社はコロナ禍において、ワーケーションは一つのビジネスチャンスであるため、既に活動を始めています。

 

www.jtbbwt.com

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、多くの企業でテレワークが導入されました。実際やってみたら意外とできてしまったという方も多いのではないでしょうか?今後、私たちの働く場所、働く時間はもっと多様化していくはずです。そこで注目されるのがワーケーションです。ワーケーションは、「Work(仕事)」と「Vacation(休暇)」を組み合わせた造語で、リゾート地など普段の職場とは異なる場所で働きながら休暇取得等を行う仕組みのことです。やっと認知され始めた段階ですが、新しい働き方として今後注目されること間違いなしです。そんなワーケーションについてJTBや他企業の取り組みとともにお伝えします。

 

どうも思うのですが、ワーケーションのビジョンって、「企業合宿」に近くないでしょうか。この記事の写真もそれを示唆しているように見えます。共創とか一時期言われていたような、オープンスペースにメンバーが集まって自由に仕事する、というイメージのように見えます。

しかし。それって、密になりますよね。もし一人でも陽性患者がいたらクラスターになってしまいます。多分に、ワーケーションの概念もコロナ以後は最適化しなおす必要があると思われます。

ホテルの部屋は家族滞在を前提とし、かつ執務用の部屋(3畳くらい)を別途用意すべきかと思います。そこはある程度防音でなければいけません。WEB会議を想定すべきです。また、しばらく滞在することを前提に食事や買い物もできるようにしなければいけない。

具体的な案件もご紹介します。

 

workxation.mec.co.jp

 

どうも、企業合宿のイメージなんだよなあ・・。クラスター化しそうだ。

ワーケーションが実用化するためには、旅行会社側や自治体のテレワークに対する理解が必要だ・・と思っています。