orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。



就職氷河期世代の私が「就職氷河期世代支援プログラム」を考えるなら

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「就職氷河期世代支援プログラム」を考える

私は就職氷河期世代であり、当事者意識を持って厚生労働省が提示した「就職氷河期世代支援プログラム」を何度も読み直してみました。本当に自分が支援を受けるとして、本当にこの内容でいいのか。もっといい方法はないのか、と言う観点です。

 

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半日の間ですが、自分なりに考えてみました。整理してみます。

 

考察

この文書への反応を読ませていただいた上で熟考した結果、どうもこのままではやはり、支援はうまくいかないのではないかと考えました。

大きな問題は、このお役所の仕事が、実名主義だということです。支援を受けるためには、おそらく初めに何らかの窓口において、担当者に対面で何らかの用紙に、住所を書いて、本名を書いて、生年月日を書いて、そして今の状況を書いて、担当者に提出しなければいけないと思います。

このスタートの地点で思い切りハードルが上がってしまっています。

今回支援を受けたい人と、お役所の間には今、信頼関係がないのです。こんな状況にした一因はお役所にあるのは明白な事実です。信頼関係のない間でいきなり実名主義で顔合わせしても、ちっともうまくいかないのは想像に難くありません。そもそも、こんな社会にしたのはお役所が悪い、というところから始めなければいけないのです。やり直すとしてもいきなり呼びつけて/もしくはおしかけて、はいあなたを支援します、ではうまくいきません。

このネットやSNSの発達した時代に、なぜにいきなり実名で対面なのか。しかも、お役所は「ひきこもり」「不安定就労者」など、レッテルを張って一義的に処理をしがちです。お役所仕事、という言葉のネガティブな意味そのままです。

プラットフォームを作るのであれば、実名主義は捨て、匿名をまず前提としてみてはいかがでしょうか。そのプラットフォームに参加したときに匿名性が守られ、信頼関係ができたと支援者が考えたときに初めて実名にて次のステップに進めるような仕組みです。繰り返しますが、お役所と支援を求めている人の間に信頼関係を作る方が、先です。実名は後からでいいはずです。

 

さて、ここからは具体策です。

この支援のためのプラットフォームは、インターネットを前提にするべきだと思います。地域で考えるのではありません。1つ、インターネット上にソーシャルネットワークを作り、全国の関係者で、全国の要支援者と対応するのです。

で、このプラットフォームを作るのは、決してSIer(NTTデータや富士通、NECなど・・)ではありません。ソーシャルゲームの開発会社を提案します。ソーシャルゲームはそもそも、匿名でのネットワークを作ることに非常に優れた性質を持ちます。しかもパソコン前提ではなく、スマートフォン前提です。要支援者の方が、お役所の担当者の方達よりはよっぽどネットリテラシーが高かったりします。リテラシーの低い方もこのプラットフォームに参加できるためには、ソーシャルゲームのような優れたユーザーインターフェースこそ大事なのです。スマートフォンで支援するのです。ほとんどの人が馴染んでいるデバイスです。

かつ、ソーシャルゲームは今、市場的には逆風であり、たくさんのサービスが終了に追い込まれています。ソーシャルゲーム自体はレッドオーシャンであり、このような社会貢献ができる案件に参加できるのは開発会社にとってもWINだと思います。昨日、ドラクエウォークという大型ゲームの開発にスクエニがコロプラを指名したのが記憶に新しいですが、ソーシャルゲーム専業企業は優れた開発力を持っているのは確かです。

このサービスは、スマホアプリで展開するのですが、これを利用するときはソーシャルゲームと同じく匿名のアバターで参加します。そして、就労支援をゲームに見立ててシナリオ設計するのです。まずはチュートリアルが必要でしょう。最終目的は安定した就職と生活です。そして、この中で教育支援ができます。ゲームと同様、経験を積めばレベルが上がるように設計します。レベルが上がればステージが変わり、コミュニティーに入ることができます。アバターの育て方次第で、入るコミュニティーが変わってくるでしょう。

そのコミュニティーには、役所側の担当者が待機し、匿名の形で相談に乗ります。この時点ではリアルを明かす必要は全くありません。相談ベースで良いのです。そこで信頼関係を結ぶための情報交換を互いに行うことが目的です。お役所側は、教育にしろ就職口にしろ、正規社員の待遇にしろ情報を持っていますが、受け身であるので要支援者に声が届いていないのが問題と思います。彼らと匿名でもよいのでチャネルを持つことが必要で、そのためにソーシャルゲームのノウハウが重要です。

最終的に信頼関係を結べた時点で、お役所を訪ねるところまで行きます。もちろん、お役所に付いたらボーナスが加算されます。ここからが本当のスタートになるのではないかと思いますが、信頼関係をはじめから結べているので支援はよりうまく行きやすいのではないかと思うのです。

 

まとめ

以上、まだざっくりとした構想ベースですが、ずいぶん厚生省の目線とは異なる発想ではないでしょうか。お役所の担当者と、要支援者が信頼関係を持つこと。そのためにはいきなり実名主義で、レッテルを張って一括対応するような姿勢では、信頼の醸成は不可能なこと。匿名でコミュニケーションを取ることができるソーシャルゲームの仕組みを利用し、匿名で支援を受けられるようなプラットフォームが重要なのではないか。その出口戦略として、信頼関係醸成ののち、情報提供に基づいて実際の教育措置や就職支援などを行えばいいのではないか。また、実際の研修や就職支援を行うとしても、引き続き匿名で結んだ信頼関係上で、チャットなどで相談等に乗れるような支援も良いと思います。

そんなことを考えました。

もちろんこの通りではなくてもよいので、まずは匿名で参加できるような仕組みで参加のハードルを下げていただけたらいいな、と思います。何を支援するかの前に、どのように信頼関係を結ぶかが大事です。