orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

人格の価値を見直そう

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スキルと人格

今の世の中、人の価値を評価するときに「スキル」を用いることが多いです。IT業界においては、テクニカルスキルとヒューマンスキルの2つに分けられます。前者はいわゆる情報処理技術に対する能力。後者は人の管理など人間系の能力です。どちらが欠けても仕事ができないと言われます。でもどちらもスキルです。

人間の評価はスキル。スキルアップの本もいろんな種類の本がたくさん出ています。何しろスキルを覚えなくては戦えない・・と。

しかし、現代社会はスキルに重きが置かれ過ぎていると思うのです。

 

年齢を重ねて思うのが、出世している人を注視すると「スキル」ばかりでは、なぜ出世したかという理由を測れないということです。大多数との大きな差は何か。「人格」です。人格というと難しい印象を持たれるかもしれませんが、この社会で生き抜くためには重要な概念だと思っています。

この人格と言う概念を心理学や経営学など学問から引っ張ってくるのはできるのですが、ここでは私個人の仮説を展開します。

・人格とは、その人の人間性をかたちづくる格式。
・人格とは、外部から刺激を受けた時に発する、その人独特の態度。表情。発言。行動全て。

この二点を人格の意味と捉えています。

 

人の格

形のないものなので、読んでいる方に共感してもらえるかはわからないのですが、人格、つまり「人の格」が高い人もいれば、低い人もいます。高低があるということです。そして出世している人は格の高い人が非常に多いと私個人は感じています。

 

例えば、格が高いとはどんな状態を指すのでしょう。システム運用を行っていてその責任者を担っているとします。何か大きなシステム障害が起きた時、責任者はいろんな反応を示すでしょう。

 

格の高い人はこんな行動をとります。

・本人は内心不安かもしれないが、メンバーには落ち着いた態度で穏やかに接する。
・問題の原因は責任者になく、他者を追求する立場だとしても、他者に攻撃的にならず紳士に対応する。
・一分一秒を争うような切迫した状態であるときに、誰かから割り込まれたときも、冷静に対処し礼儀を欠かさない。

 

逆に格の低い人は、以下の行動を取ります。

・本人の不安を表に出し、メンバーを不安に駆り立てたり怒りをあらわにする。
・犯人捜しを行い、原因となるものに感情を荒立てて猛抗議を行う。
・自分が責任者であることを盾に、自分の思い通りにならないような他人に対して、強くあたり礼儀を失う。

 

この、人格というものは、スキルと同じく、経験とともに熟成されていきます。スキルも伸ばさないと伸びないように、人格も優れようと思わないとそうはなりません。

仕事上の修羅場を経験したり、優れた上司を見て感動したり、もしくは映画や本を読んで・・。いろいろなことで人格は形成されていきますが、一方でスキル偏重の人で人格を軽視する人がいます。

とにかくスキルがあればいいんでしょ、と言う人。スキルが高くても人格が未熟な人。このようなタイプの人は大成していません。

 

スキルが高いから活躍できるわけではないこと

人格についてなぜこの記事で強調しているかというと、下記の記事を読んだからです。

 

www.atemonaku.com

自分の得意な事務の仕事であれば、人の何倍も役に立つことができるしもっと活躍することができる、と思っていました。確かに、仕事内容という点だけで考えると、事務のパートは自分にとても向いているとは思います。

だけど、改めてお店に戻って思ったのです。

人より優れていることや、目立って活躍することなんて、そんなに大事なことでもないんじゃないかって。

 

こちら、家族のブログなんですけどね。私自身もまとめたくなってこの文を書いています。

スキルの高さは飛びぬけていなくても、人格が成熟しているほうがよっぽど活躍できるんじゃないかと言うことを主張したいです。

いや、もちろん、スキルが高いほうがいいのですけれども、人格が成熟していることもよっぽど希少価値があるのではないかと。

人格が高い人と仕事をすると思うんですけど、スキルなんて時間とモチベーションさえあれば何とかなるのではないかと。でも、人格を軽視し格の低い行動や言動をとる人は、もうスキルがあろうがなかろうがどうしようもないです。一緒に仕事をしても、マイナスのエネルギーを消耗して、仕事にならんのです。一人で仕事したほうがまし、とも思えるくらいです。私は人格の高い人と仕事がしたい。

 

スキル偏重の雰囲気

しかし、世の中の雰囲気は、スキルばかり目を向けている様子に感じます。こういうときは、逆に人格を磨くことが価値を生むとにらんでいます。人に対する態度や言動、普段の行動など、格を上げていくための日々の努力。多数と違う努力をすることにより、差別化要因となり輝くことができるのです。

実はスキルなんて、人格の形成とともに自然に上がるのではと思っています。副次的なもの。

 

20年くらい社会で働いてきて、そんな結論を見出しつつあります。