馬券的中と納税の話
馬券当たったら雑所得になるからちゃんと納税しなさい!、っていう話は非常に昔からある話だと思います。
指定された5レースの1着すべてを予想する馬券が中央競馬で導入されるなど、公営ギャンブルの払戻金が高額になるケースが増えている。2016年8月には、100円が約4億2千万円に大化けしたこともあった。
しかし、払い戻しをする窓口では当選券が確認できればよく、当選者の本人確認が行われていない。ネットで購入した場合でも、国税関係者は「自主申告がないと、税務署が把握するのはなかなか難しい」と話す。15年に税務当局が高額払戻金の申告漏れを把握した約10件について検査院が調べたところ、どれも払戻金以外の調査をきっかけに発覚したものだったという。
そもそも払い戻しの時に税金引けばいいじゃない
だいたいですよ、もともと馬券の売り上げから約10%は国に、約15%がJRAの懐に入り、残りの75%が払戻金の原資になっているわけです。この25%を控除率と呼んでいます。
雑所得うんぬんとわけのわからない煩雑な手続きを国民に押し付けるより、さっさと控除率を上げてしまって「雑所得として入るべき金額」をJRA経由で吸い上げた方がどれだけ楽なんでしょう。
もちろん、それだと払戻金の金額は下がりますから、ギャンブルとしての魅力は下がるでしょう。でも、所得税払えというのは、同じ理屈なんですよ。
しかも、はずれ馬券で使ったお金とは相殺できません。
大量の馬券購入で得た所得を確定申告した横浜市の男性が、外れ馬券の購入費は経費に計上できないとして追徴課税した税務署の処分取り消しを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は男性の上告を受理しない決定をした。8月29日付。男性敗訴の一、二審判決が確定した。
であるならば、当たった時点で引きゃあいいのに、なんでやらないで自己申告に頼ろうとするのでしょう。
JRAも、UMACAによるキャッシュレスの仕組みや、スマッピー投票によるバーコード馬券の導入など、相当なシステム投資を重ねています。JRAもやろうと思えばすぐやれるはずです。
高額馬券に対して、申告してない!として、裁判を引き起こし、国民と余計な争いごとを生じさせるよりJRAと協力して、さっさと当たり馬券から天引きしちゃえばいいはずなんです。
同じ意味で、FXや先物も仮想通貨もパチンコも同じです。税金なんてシステム側で利益からその場で天引きしちゃいえば、余計な税務調査はしなくて済むはず。
こちらも当たったら当たったで税金の心配をしたくないので、さっさとシステム側(配当金を出す側)で引いとくれよと思うのです。
どこまで税務署も本気なんだか
私は、投資も苦手だし馬券も下手くそなので、全然税務調査の心配はいらないのですが、何で税務署はJRAを責めずに国民にバトルを挑もうとするのだろうと不思議極まりありません。こういうことが、いわゆる「無駄な仕事」「生産性の低い仕事」だと思います。取るなら取るでスマートに取っていただきたいものだと思います。馬券的中の場合で言えば控除率を上げればいいだけです。国民の時間も無駄だし、税務調査にかかる公務員の税金も無駄です。
見つからない人勝ちみたいな制度を、早く根絶して頂きたいです。
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