orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。1日2記事投稿しています(0:00、12:00)。

世界同時株安から、求人チャンスが来ると捉えてみたい

f:id:orangeitems:20181012004127j:plain

 

きつい株価の下げ

株価が大きく下がっています。これまでのパターンだと、大きく下げた次の日は半値くらい戻し、じわじわ上がって元に戻るという状況だったと思います。が、今回は違いそうです(今のところ)。怖いのは一日の暴落より、下げトレンドへの突入でしょう。リーマンショックが2008年ですからそこから10年間。アメリカの右肩上がりの繁栄が、社会秩序の根底だったように思います。

 

ダウ平均のチャートを見れば一目瞭然ですね。

f:id:orangeitems:20181012001235p:plain

 

もし、もし本当に下げトレンド転換だとすると、これは世界秩序が大きく変わる転機であり日本も巻き込まれるのは間違いありません。

リーマンショックのときどうなったか・・、様々なシステム投資案件が凍結され商談は中断に。派遣の仕事は激減し雇止めは急増。IT業界は大混乱になったことを覚えています。私も、その暗い空気を脱すべく転職活動を行ったのでした。そういえば。

 

仕事はあるのに、人がいない

少なくとも今は、IT業界は空前の好景気であると思っています。AIやIoTに取り組む案件が実際にマネタイズしていることはその証拠で、景気が悪ければ絶対にこんな案件にお金はおりません。各社利益が出すぎるので今のうちにシステム投資をしておいて節税に充てたいというのが本音だと思います。おかげで、仕事はあるのに仕事をやる人がいないという妙な状態が生まれています。リーマンショック直後と比べるとコンペになってもそこまで熾烈な戦いになりません。なぜならば各社仕事が充足しているので、無理して取りに来ないからです。逆に、仕事ができる人を仲間にするのが本当に大変になっています。

ここから、リーマンショック級のトラブルが起こるとすると、これは求人チャンスとも言えます。買い手市場になるとすると、優秀な人が転職市場に大量に流れてくるかもしれません。このときにどれだけ動けるかで、企業の未来が変わってくると思います。次に来る好景気の時に対応できるかどうかは、景気が悪いときにどれだけ優秀な人を仲間にできるか。本気で考え始めています。

 

IT業界でもインフラ系は不景気に強い

景気が良くても悪くても、システムは動いていますし誰かがお守りをしなければいけません。新規システムの導入は延期されたとしても、既存システムは残ります。電力・ガス・水道などの社会インフラと同じ理由で、ITのインフラ系は不景気時であっても一定の強さがあると思っています。逆に好景気には誰もやりたがらない・・。縁の下の力持ちというか、便利屋というか、アプリケーション開発と比べると地味な立場ではあります。このバランスの中で、少しインフラに人が流れてくるとしたら、この転換期ではないか・・と。特に企業のクラウド化(デジタルトランスフォーメーション等)は不景気時であっても、コスト削減も踏まえて必ず進むと思います。

今回の下げは米中貿易戦争がテーマであり、かつ抜き差しならぬ状態が長期化し、関税等の実力行使が米中双方で行われ、これが実体経済に影響を及ぼし長期金利上昇が止まらないというロジックが明確です。ロジックと言う以上は理論的に解消されなければ下げトレンドが継続するということです。政治の世界ですので急に何かが起こるため、予測はできないですが、マクロの世界では大きな変化を予測しつつ、自分の身の回りつまりミクロの世界では、この人手不足を解消するチャンスとなるかもしれないことを心の中において活動しておきたいと思います。