orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

「出産退職で1.2兆円の損失」記事に見る圧倒的に欠けているある視点

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出産退職で1.2兆円の損失?

NHKの記事はリンクが消えてしまう可能性もありあまりコメントはしないようにしていますが、物言いしたくなったのであえて話題とします。

 

www3.nhk.or.jp

出産を機に仕事を辞めてしまう女性は年間20万人に上り、これにともなう経済的な損失はおよそ1兆2000億円に達するとする試算がまとまりました。民間のシンクタンクは、育児休暇のさらなる充実など女性が働き続けられる環境整備の重要性を指摘しています。

 

もしこの仮説をもとに社会を組み立てなおすと?

出産退職しない世の中に最適化することを最優先するとします。条件は以下のようになるでしょう。

・出産退職を極力100%しない・・・最も損失が少ない
・出産自体は認める・・・そうしないと長期的に国家が成り立たない

本当にこの2つのことしか言っていない記事なのです。あるフィクションが思い浮かびました。

 

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20xx年、日本におけて、夫婦は95%共働きを達成しました。昔は子供が生まれたら家庭で育てていたのですが今は違います。赤ちゃんは、文科省配下の保育センターへ産婦人科から直行します。最終的に18歳の成人を迎えるまでこの施設で過ごします。もちろんこのセンターにかかる費用は夫婦が持つことになりますが、共働き95%の今の時代において所得も最大化していますし、家で育児をする必要がないので非常に気が楽だと評判です。保育センターは日本全国に配置されたのですが、最近だと私立の施設も続々と生まれているそうです。それぞれの家庭の収入や資産に合わせて、子供の環境を考えてあげるのは親の役目です。

保育センターで成人になるまで過ごすとはいえ、両親との面会は調整すればもちろんできます。今の生活のことや将来のことなど、未来設計をしていくのは昔と何ら変わりません。今ではお母さんもキャリアアップがしやすくなったので、世帯収入も増加し子供の進路も昔より広くなりました。これなら子供も一人ではなく二人、三人でも大丈夫という夫婦も増えてきました。

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バカバカしい妄想なのですが、恐ろしい話、上の2つの条件はこれで満たしてしまっています。

子供を産んでも直接育てなくてよく、国が責任を持って育児してくれる。専門家が育児を行うのでパフォーマンスも良いのでしょう。これまで属人的で生産性が低いと言われてきた家事・育児の仕事が大きく改善されることになります。施設に入れられたら馴染めないかもしれないと考える懸念もあるかもしれません。しかしです。子供は家庭を選べません。家庭に馴染めない子供もたくさんいるとは思いませんか?。したがって馴染めないのは問題ではありません。また、施設は複数あるので変わることもできます。家庭は変われません。と考えると今より良いのかもしれないという意見も生まれてしまいます。

また、施設により一括管理することにより、現在の学校制度では管理できない部分に踏み込むことができます。保育センターから学校には通うのでしょうが、全員が施設に戻ってくるため全体の管理が最適化しやすくなります。優れた能力を持っている子供は施設を異動して遠くの学校に通わせるのも簡単になります。子供が抱える問題を相談し解決する機能も施設に持たせれば、将来の大きな問題を回避できるかもしれません。

 

妄想はここまで

・・・と、ここまで書きましたが明らかに欠けている「ある視点」があり、わざと目をそらしていました。それは「親の子供への愛情」「家族を形成するという喜び」「育児をしない出産に親としてメリットがあるか」です。

 

第一生命経済研究所は「女性が出産後も働き続けられるよう、育児休暇のさらなる充実や保育施設の整備などの環境づくりが重要だ」としています

 

と言う言葉で〆られているこのNHKの記事。「ある視点」が明らかに欠けているのではないでしょうか。

 

家族関係を考える (講談社現代新書) 新書 – 1980/9/18