orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

データセンターではたらくということ

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データセンター雑学

一言でデータセンターと言っても2つの種類があります。

・オフィスビルの中のあるフロアーだけサーバールーム専用とし、データセンターと呼んでいるパターン

・敷地・建物全体をサーバー運用に特化し、データセンターと呼ぶパターン

世の中的には後者が目立つのですが、実際は前者のパターンも多いです。外観からは全くデータセンターではなく雑居ビルのように見えています。

後者の建物は過去は少なかったのですがこのインターネット時代。どんどん専用施設が増えています。電源もたくさん必要だし、災害への備えも重要です。今は台風の風や水害に意識が高まってますよね。東日本大震災後は地震一色でした。専用施設においてはもともとの立地選定から建物構造、設計まで災害を前提に構築します。どんどんトレンドを取り入れるので、新しいデータセンターはより強固に。古いデータセンターはどんどん施設改修を繰り返します。ある古いデータセンターで話を伺うと、「もうできたころの設備はほとんど取り替えている。体は同じだが内蔵は全部交換して別物だ」とおっしゃっていました。

このようなデータセンターの設備、一般の人々は立ち入ることすら許されません。また、クラウドだけを扱うと、動作しているデータセンターの場所すらわかりませんしわかったとしても中に入れません。

データセンターは厳しい警備に守られているので、結果としてどんどん社会的にはブラックボックス化していると言えると思います。

 

最近のデータセンター

私自身はデータセンター、と言っても「雑居ビルの中のデータセンター」でしたが4年ほど働いたことがあります。また、「専用施設のデータセンター」も4年ほど利用しました。ただ最近はクラウド一色のため、データセンターに入ることも無くなってしまいましたので最近のデータセンターの施設ってどうなんだろう・・と。

 

cloud.watch.impress.co.jp

エクイニクス・ジャパンは、オリンピック関連施設に隣接する江東区の有明地区に、都内で11拠点目となるデータセンター「TY11」を2019年7月22日に開設した。同社の日本のデータセンターとしては最大規模という。これによりエクイニクスの国内IBX(International Business Exchange)データセンターは東京11拠点、大阪2拠点の合計13拠点。グローバルに標準化された設計および運用思想に基づいて、さまざまなサービスが利用可能になる。

 

最近っぽいなあ、また、昔からそうだよね、と思ったところを書き出していきます。

1階から下にはサーバー類は置かないのは鉄則でしたが、やはり最新の施設でも守られていますね。実は地下のほうが断然部屋を冷やしやすいですし地震にも強いのですが、この前の水害で思い知らされましたね。水にはめっぽう弱い。ただし、地下には何もないかというとそうではなくて、電源や消化装置、通信設備があることが多いです。大きな音を出すので地下に埋めることが多いのだと思います。データセンター見学で地下施設を見たことがあるのですが、轟音の中に超大型の施設が並んでいて、恐怖さえおぼえました。ただ、このエクイニクスのデータセンターは地下を使っていない模様。「ものすごくウルサイ」って書いてあるのでまあそうだろうなあ。

最近は静脈認証を使うのだなあというのが学び。私の経験ではIDカードが一般的でした。一度体験してみたいなあ。カード要らないって便利。何度かカードを忘れてデータセンターに入ろうとして、ああ忘れたと言って会社に取りに帰ったことが数度。

ちなみにどんなに共用スペースにラグジュアリー感を出そうとしたって、疲れた格好の保守エンジニアがノートパソコンにらみながら携帯電話で電話しているんだろうなと。もしくは休憩のつもりで座ったらついつい眠りこけてしまうとか。今も多分、男性の多い仕事場だと思います。結構データセンターって箱が大きいのでたくさん歩くし、変な姿勢で長時間作業したりするので疲れるんです。

データセンター会議室のレイアウトは、もう最近は全部これですね。昔から変わっていないです。ここにはラグジュアリー感はないのかと。同じ過ぎてどこにいるのかわからなくなるほどこの会議室のデザインは普遍的だなあ。

青色LEDは面白い。Googleのデータセンターが青かったような。

 

postd.cc

 

エクイニクスのデータセンターは青色LEDを使っているのは通路だけですよね。まあそうすべき。私もし、青色LEDのサーバーラックの下で作業させられたら、深海に潜っているような気持になって、延々と長時間作業してそうな気がします。一方で紙の資料は暗くて見えないような・・。最近は何でも電子化してノートPCで持ち込むから紙なんて使わないのかな。そんなことを考えるとサーバーラックの下は白色LEDであってほしいですが、やっぱりそうなってる。

通信系のところは、エクイニクスは本当に強いなあという感想。クラウド時代のフロント王者はAmazonやMicrosoftなのかもしれませんが、裏番長はエクイニクスだなあ。Cloud Exchange Fabricなんて最高ですよね。クラウドのプライベート側につなごうと思ったら多分いろいろ検討してもこれしかないという逸品。

あと最後に、このデータセンターの外装問題って結構重要。データセンターって窓がないんです。で、入り口はガードマンがいて、住民じゃない人がどんどん出入りする。近隣の人にとっては得体の知れない設備です。中でよからぬことでもやってるんじゃないか。危険な化学実験とか軍事兵器研究とか宗教とか・・中が見えないためにいろいろ考えちゃう。柔らかい外装にするのはそのためです。

 

データセンターではたらく

データセンターの中って、気温がいつも一定(20度くらい)に保たれているのが一般的です。そして窓がない。明かりも一定。そして乾燥している。実はこの乾燥が体に一番応えます。あとサーバーのファンの音もうるさい。

コンピューターファーストで作られた施設だからこそ、人間のバイオリズムにとって良いことではなくリズムを狂わせる方向に働くので、ついつい時間感覚がなくなって長時間労働しがち・・でした。集中力は高まるのですが。

だからこそ、人間が滞在する「1階」はラグジュアリーな方向に行くのは当然だと思いますがもっともっと人間がいやすくしてほしいなと思います。昼はより日光に近い明るさにして、夜は薄暗くするとか。自然の音を取り入れるとか。疑似的に自然をシミュレートしないと、中で働くのは結構過酷だなと思った記憶があります。

私自身は、物理サーバーのお守りが嫌でクラウドに流れたタイプですが、クラウド自体も物理サーバーの塊ですから。支えてくれている保守エンジニアの方に感謝しながら使っています。できるだけ、中で働く人にやさしいデータセンターが増えてくれるといいなと思います。