orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

メルカリの決算を見たけどスリル満点だった件

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https://www.mercari.com/jp/

 

メルカリの赤字決算

見ましたよ。メルカリの決算(2018年6月期)。

上場直後でさすがに改善しているだろうと思ったら、赤字幅拡大と来ました。

 

www.asahi.com

フリーマーケット(フリマ)アプリ国内最大手で今年6月に東証マザーズに新規上場したメルカリ(4385)がまとまった売り注文を浴びて大幅反落。午前9時54分時点では前日比425円(9.0%)安の4310円で推移している。 9日の引け後に発表した前2018年6月期連結決算が低調だったという見方から、寄り付きから個人投資家などの失望売りが増加。株価水準を押し上げている。売上高は前の期比62%増の357億6500万円、当期純損益は70億4100万円の赤字(前の期は42億700万円の赤字)だった。

 

さすがに失望売りも多いでしょう。公開価格が3,000円であり、この価格をかなり上回って決算を迎えました。短期筋はたまらないですね。

 

決算書をながめると驚くそのスピード感

実際のところ、決算書を眺めないと赤字幅拡大の意味するところはわかりません。

決算書のリンクはこちらです。

http://pdf.irpocket.com/C4385/N9qg/SiYw/jMK5.pdf

 

私の驚いた点は以下です。

株式公開前の去年、2017年6月時点での純資産は60億円で自己資本比率は8.1%でした。今回の赤字が70億でしたから、もし上場に失敗するようなことがあれば債務超過に陥るところでした。

ところが、株式上場にこぎつけたことで、新規発行株式を公募価格3,000円で売却し、582億円のキャッシュを手に入れることに成功しました。

おかげで、今期70億の赤字を出したにも関わらず、純資産は546億円、自己資本比率は47.4%まで改善したということになります。

 

どうでしょう、上場しないと債務超過。そのなかで70億の赤字を出し切るのは、えらくスリルのある状況だったと思います。いろんな数字を毎日毎時間見ながら多面的に判断し即決しないとこんなことはできないと思います。

ちなみに結果論ですが、これだけキャッシュがあるなら全然問題ない赤字額だと思います。今は利益を出すより売上の拡大に尽力しないと、豊富なキャッシュがちょっとずつ減っていくだけになり、「何のために上場したのか」「上場ゴールだったのか」と言う批判が高まってしまいます。したがって上場で集めた現金を効率的に成長へ投資するという目的はストイックに実行されていると思って差し支えないと思います。

一方で、売上向上のために行った施策に懐疑的な声もあり、これを吸収しきれていないので本日大きく売られているんだろうなあと思います。でも、株式を上場しないと存続がピンチという状況の中で打った施策が期中に効果を出すとは到底思えません。もう少し長い目で見る必要がありますし、そもそも今期も大型投資をしていきます。また、何度か増資も行うんだろうと思います。楽天だってそうやって大きくなっていきました。

 

 

まとめ

一言で言えば、この決算書だけ見ると「かなり運が良かった」のか「かなり緻密な情報処理を行なって導き出した」かどちらかだと思いました。

これに耐えている創業者は並のメンタルじゃないなと思いますし、実際そうなのでしょう。だからそれを支える社員もついて行くでしょうし、優秀な人が集まって来るんだろうなと思います。

あと3年この規模の赤字を出しても会社はピンピンしてそうなので、だんだん誰も過剰反応しなくなると思います。アマゾンだって利益を全部投資に突っ込んで大成長していきました。今回の下げは、短期筋がメルカリの知名度を根拠に結構入っていたということだと分析しています。今回は売り込まれるような決算書には全く見えませんけどねえ。

今は、売上の向上と、純資産のバランスだけ見ておけば十分だと思いますよ。

 

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