orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

キーボードという参入障壁とジェネレーションギャップ、スマホとPC

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PCよりスマホ論

やたら20代以下がスマホをさわっていて、スマホ認知症という状況すら生まれている記事を書いた。

スマホ認知症、20代の物忘れ外来患者も。スマホの使いすぎには注意。 - orangeitems’s diary

一方で、今日こんな記事を読んだ。

note.mu

上記の話を年上の方にお話をすると、ほぼ言われる言葉が「PCで見ればいいじゃん。大きい画面でたくさんの情報得られるよ。」です。

いやちょっと待って。言わせてください。

スマホよりPCの方が情報収集しやすいことなんて、ほぼないですから!!!!!

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データを再確認

年々この議論が大きくなっているように感じるし、しかも世代で大きく意見が変わってくる話のように思える。こちらのデータを再確認する。

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https://gamestyle.sega-net.com/report/detail/report-046306.html

肌感では20代と30代の間にあると思っていたが、最近は30代でも「PCよりスマホ論」を唱える人も出てきているのではないかという数字に見える。あと10年経ったら、もしかすると今の新聞のように、50代で線引きされるようになるのかと思うと少し背筋が寒くなる。

 

フリック入力とブラインドタッチ

入力方法について以下のくだりがある。

LINEの影響で、タイピングよりもフリック入力の速さに磨きがかかり、メールはPCよりスマホの方が打ちやすいんです。なんなら大学のレポートもスマホで書き上げます。

PCよりスマホの方が打ちやすい最大の理由は、キーボードへのブラインドタッチを習得しているかどうかに尽きる。調査記事がある。

gakumado.mynavi.jp

社会人で6割ができない、というざっくり調査だが、キーボードが商売道具であるシステムエンジニアの世界ですらできない人は見かける。さっさと覚えてしまえばいいのにと思うのだが、むしろITの知識の勉強はしていたりして複雑な思いになることもある。PCを道具として頻繁に使うなら、ブラインドタッチができるかどうかで生産性が大きく違うのは間違いない。

で、フリック入力とブラインドタッチの比較で言えば、習得するための難易度はフリック入力の方が低い。「慣れ」の問題というのと、予測変換の組み合わせだと思う。どんどんフリックが日常生活で上手になっていく一方で、ブラインドタッチは気合を入れないと学習できないのだから、突き詰めたときのブラインドタッチの便利さは実感してもらえないのだと思う。

フリック入力をするときの思考法と、ブラインドタッチをするときの思考法に違いがあるか。両方とも私はできるのでこれを考えると、「違いがある」と思う。フリック入力で長文を書くのは結構難しいと思う。一つは指が疲れる。人差し指に過度な負担がかかるので1時間ぐらい続けていると誤変換が増えるように思える。また、入力時にフリック入力部分が画面に出るので、画面の情報量が半分になる。PCの場合は画面の情報量が多いしフリック入力画面が出ない。画面全体が静止している状況で自分が入力した文章がたくさん表示されているので、全体の文章に破綻が起きにくいように思える。

フリック入力の場合、短文になりやすいと思う。ツイッターやLINEもそうだが、短文で端的に表す文章が好まれる。LINEで1,000字くらいポストしたら、読み手には「なにごと?!」と思われるだろう。「重い」とも思われるだろう。何かが軽くて何が重いかというと、それは感覚の問題なんだろうと思う。

以上から考えるに、ブラインドタッチを学校教育で必須にすれば、少し状況が変わるのになと思う。九九みたいなもので、やるかやらないかの世界なのに、やらないことを選ぶ人が多い。かつブラインドタッチの習得方法が定まっていない。

個人的な意見だが、フリック入力をどんなにきわめてもブラインドタッチの生産性には追いつけないのはわかりきっている。フリック入力で全てを取り扱うのを「進化」というのは少しミスリードだと思っている。フリック入力に最適化することと、ブラインドタッチで仕事することは使い分けの問題なのに、まるで世代間での議論になりそうなのでちょっと危険だなと思う次第。

さすがにワードやエクセルは、フリックでは扱えませんからね・・。

 

ということで、ブラインドタッチで書き上げた金曜の朝でした。