orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

地方は、大都市を模倣してはいけない

 

熊本県のバスで、SuicaやPASMOが使えなくなるらしいです。

 

newsdig.tbs.co.jp

早ければ来年(2025年)から、熊本県内のバスなどの運賃支払いで『Suica』や『PASMO』など、全国交通系ICカードが使えなくなります。

 

私は熊本県で幼少期に育ちましたので、多少は地元の理屈はわかっているつもりです。東京など大都市圏とは少し違う文化が流れていて、それはそれで郷愁の心もあります。そして、逆にSuicaやPASMOが使えるようになっていたのか、と言う驚きです。

大人になって日本全国の都市を見ましたが、残念ながらどこの街も似たような設計になっていて特色を失っているように見えます。駅があってロータリーがあって、駅ビルがあって商店街がある。もしくはイオンがあって大きなバイパス沿いにチェーン店が並ぶ。そんなハンコで押したような街づくりが高度経済成長の際に行われたんだということがわかります。そしてテレビが広告塔となり、没個性的な街が次々とできたんだと理解しています。

今はどうでしょう。どの街も、その際に導入した街の設備を更新できずに、古ぼけています。その古ぼけ方がまたもやどの街も同じようで、没個性的に衰えています。同時進行で。どの街に行っても、似たようなものです。

どの地方都市にも期待したのは、もう壊していいということです。大都市圏の模倣をすべきではありません。それより特色を作って欲しい。既存の古ぼけた遺産はもう平地にでもすればいい。その代わりにその土地にしかないものを生んで投資して、そして大切にして欲しいということです。

SuicaやPASMOなんてもうそのうちの一つです。赤字の理由だそうで、そんなの止めてしまっても得しかないです。そんな「共通化」のためにお金を使うよりぜひ「差別化」のためにお金を使って欲しい。熊本には熊本にしかないもの、色々ありますから、そちらをぜひ強化して頂きたい。

日本には47都道府県ありますが、それぞれでそれぞれの人間たちが、それぞれ違う完成で街づくりを行って欲しいものです。別に中心地にデパートなんて無くても構わないのです。むしろ物は通販で買える時代ですから、その土地でしかできない事、名物等々を作り出してほしいです。そしてその土地にしかない景色が出来上がるのがこれからの地方の在り方でしょう。

おそらく、今後黙っていてもチェーン店自身が地方を出ていくでしょう。人口減時代ですからね。

逆に、その土地にしかないビジネスが育ってほしいと願っています。同じフォーマットだったら、大都市圏が勝つに決まってますから。