orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

自分が何が欲しいのかわからない人は、ずっと満足しない

 

すごく困っているお客さんがいて、何とか助けたいな、と思ったんだ。

何度も何度もヒアリングを行った。どんなことで困っているかを聴いた。解決のために必要な情報は名でも送ってくれと伝え、それを受け取り内容を吟味した。

こういうことですかねえ?、と私は返してみた。けれど、何か伝わらない。欲しい物じゃなかったみたいだ。じゃあ、また考えてみますと返したけれど。

そしたらまた、困ってますと返事が来て、それが初めに来た質問・要望と食い違ってる。私も困ってきた。お客さんが困っていることは事実なのに、私は満足させられない。満足させるためには、お客さんの困っていることを理解する必要があるはずで、お客さんから来た内容は頭に入ってる。でも、それらに応えてもまた、違う話がやってくる。

ふと気がついた。これはお客さん自身が、自分で何が困っているか理解していないんじゃないか、って。自分のことなのに自分が理解していない、ってことはありえない、というのはきっと思い込みの一種だ。こんなに困っているんだから私は、満足させられる権利があるとお客さんは思っているに違いない。それはそうだとして、じゃあ私はお客さんに何ができるか。

まずはやるべきことは、解決することなんじゃなくて、お客さんはいったい、何に困っているのか、ということを定義しないと始まらない。

定義したとしても、「あ、やっぱり違うのかも」みたいなことを言ってくるうちは、まだお客さんが自分のことを理解していない。それなのに私が手を動かし始める事自体が「無駄」なのだ。だって、ゴールが間違っているのにボールを蹴り込んでも点数にはならないのだから。

この手の問題に昨日巻き込まれたばかりだ。かなり時間を使ってから気がついてしまった。何でもかんでも即レスで返してきたから、条件反射でお客さんを満足させられると思い込んでいたのは私も同じだった。お客さんが自分のことをわかっているケースも多々あるので、必ずしも即レスは悪いことじゃないが、こういう件では悪だ。もう、お客さんが本当に欲しい物がわかるうちは、こちらも手を動かしませんからね。そうやって言わないと、わかっていないお客さんの言動に振り回されてたくさんの仕事をした後に、「そうじゃないんだよねえ」と一言でちゃぶ台返しされてしまう。

 

本当は、目の前をきれいにしたいので、全ての懸念事項は解決しておいたほうが気持ちはいいんだよね。とは思いつつ、その欲求を利用して、わけのわからないオーダーを無造作にぶん投げてくる人はいる。気をつけたほうがいい。やたら仕事させられた上に不満足、というタグをつけられかねない。ゴールが見えないことに対しては、ゴールを設定してから動かないと無駄な時間を計上した上にむしろ嫌な思いまでしてしまう。

世の中にはずるい人もいるので、ホスピタリティーを逆手に取り困ってるフリをしてたくさんの不利益な仕事をぶん投げてくる人もいる。注意したほうがいいでだろうね。