orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

退職引き止めはどう捉えるべきか

 

悪いことばかりじゃない

退職の引き止めに対して否定的な意見はよく見かける。給料X割上げるから、昇級させるから、転属させるから。なぜ今まで放置してきた、辞めると言った途端にこれか、と絶望する気持ちはよくわかる。

しかし、私が思うに、退職をキーワードに良い条件を引き出せたのなら、それは成功何だと思う。だって、退職引き止めされない可能性だってあるのだから。引き止めるということは会社が戦力として認めているということ。他社に取られたくない、と就労条件を引き上げてくるということは、会社もかなり焦っているということの裏返しだと思う。

普通は、年度の評価タイミングでしか上がらない就労条件が突発的に上がるのだから、これを悪い事と思う必要は全くない。

 

引き止めは1つの会社で1回きり

ただし、肝に銘じておくことがある。

退職引き止めは、1つの会社で1回しか発動しない。2回目があるということは、2回退職の意思を表明しているということになるので、その際は絶対に引き止めない。

会社としても1回譲歩していて、それを社員も受け入れたのだから、2回目はないと決め、それでも退職しようと思うなら、もう不退転の気持ちを持たねばならない。ある意味、戦略は明確になるので、そういうもんだと思っておけばいい。

1度退職引き止めを受け入れた後は会社もまた辞めたいと言い出すのではと疑心暗鬼になっているので、二度と退職と言うキーワードを言わないことである。

 

引き止めの可能性を引き出す上での退職を伝えるタイミング

今の会社を退職する(かも)、と思った時点で退職を伝えるのは一番まずい。「残念だが承知した」みたいな返しをされ、次の仕事も決まっていないタイミングでの表明で投げ出されるという最悪の状況もある。

まずは、転職活動は最低でも初めておくべきだ。もし転職エージェントを使うのなら、全ての始まりで相談しに行ったらいい。今の社会状況はよりよい転職ができる状況なのか、それとも条件を落とさざるを得ないのか。まずは相談してみたらいいと思う。その感触を持って、本格的に転職活動をするかどうか検討する。もし、社会状況がそんなによろしくなく、良い転職ができ無さそうなら、スパッとあきらめよう。

また、会社に退職を伝えると決めても「次の職がもう決まっている」と伝えると引き止めの可能性が限りなく低くなる。「実は今から活動します」と言うと会社側も考える隙ができる。

後は戦略として、もし最終面接なり内定なりが決まるような段階であっても、その情報を明かさないことを検討する価値はある。引き止めがあれば転職は止めるという方法。ただ、それで仮に引き止めにあって、決まりかかっていた会社に「やっぱり無しになりました」と迷惑をかけるのは本来よろしいことではない。そういうことで他人に迷惑をかけるとろくなことにはならないので注意したい。

会社には、「転職するのと、留まることと、両方検討する余地がある」という態度を示すのが良い条件を出す前提となる。

結局のところ、あまり早急なことを会社に伝えない方がいい。このままだと退職しようかなと思っています、と言う相談っぽい雰囲気を醸し出すのがいい。一度退職届が受理されてしまうと引き返せないので、手続きは大事に進めたい。

 

結論

退職引き止めは、頭ごなしに「悪い」とも言えない。

転職も、条件が上がる前提での退職撤回も、同じ土俵で会社と取引できれば理想。

取引、なので進め方次第で悪い条件となる。順番が大事。