orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

今一度、採用活動を考える

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人材採用の世界に少し足を突っ込んでみたがかなり奥深い。私が10年前に転職活動したときとは全然違っている。まさにデジタル化。昔のように履歴書や職務経歴書を手書きで作って採用活動に応募する時代はもう古い。仮にそんな採用ルートがあるなら辞めたほうがいい。事務処理一つで会社の体質がまるわかりだからだ。採用活動は会社にとって血流みたいなものなので、社長が一番気にするところだ。ここを洗練させないイコール、会社の仕組みも古めかしい。

さて、新しいというのが、とにかくWebで何でもかんでもインプットしておけば、勝手にスカウトが来るという感じ。昔はね、不動産屋にも似ていた。ああ、雑誌に乗っている物件は客寄せで、実は手持ちにいっぱい新しい物件情報があるから、来店してもらわないといいのは出てこないですね、って私の引っ越し経験6回の記憶が蘇る。情報屋かよ、みたいな側面が、転職エージェントの世界にはあった。転職エージェントの面接は、だいたい都心の一等地でキラキラのオフィスの中で、パリッとしたスーツを着たエージェントが一通り私の希望を伝えた後に、「こう進めましょうか」みたいに進む。いや、進んでいた。おそらく、そのビジネスはまだあるものの、世の中の多数の労働者がもっと効率よく転職していけるためにはデジタル化が必須なのだろう。人が介在してお金をいただくようなやり方は、確かにDXでは狙い撃ちにされる分野だ。この10年でものすごく進化したと言える。

ところが、まぁこの採用活動のDX化はなんとなくいびつな状態で、募集案件を眺めるとめちゃくちゃ年収条件が高い。1000万円以上がごろごろしている割には、え、こんな経験でいいの?みたいなことが書いてある。

もしこれが事実なら、技術者のほとんどはハイクラス求人になっちまうんじゃないの?と思うぐらいだが、これはきっと、客寄せなんだろうと思ってる。何せ、ほんとに実在するのかわからないから。デジタルの世界はなんでも客観的にデータを見せるんだけど、本当に会社がありポストがあり仕事があるかは、昔もそうだが入ってみないとわからない。

仮に、ハイクラス案件が無数にあるような状態なら、みんな誰でも転職したら給料上がり放題なんじゃないかと。A社の人はB社に行けばいいし、B社の人はC社に行けばいいし、C社はA社に行けばあら不思議。社員数は減らずに、全員が給料が上がってる。労働者人口は一定だからこういうことになるよね。

つまり、中途採用って、募集条件は売り手市場で高めに設定しないと募集が来ない。そして介在するDXした転職サイト運営者はお金を企業から取ろうとする。会社によってバラバラで、採用できた場合に成功者報酬を支払う後払いもあれば、採用サイトを使うための使用料として前払いで支払う場合もある。何しろ、採用自体にお金もかかるし、採用サイトにもお金をかけなきゃいけない。しかも、転職希望者も限られているという始末だ。

それならば、企業はむしろ、転職に使うお金を在職者に還元し、転職したい、辞めたいという気持ちを抑えるためにお金をかけたほうがいいんじゃないかとも思う。だって今いる社員すら、納得して採用したんだから。なぜ外に夢を見るのだろうね。不思議極まりない。

あの、希望退職や早期退職ブームにしたって、さんざんお金を支払って外に出した挙句、相当にまたお金払って人を応募するはず。

デジタル化して採用活動は採るほうも、応募する方も楽になったけど、どうにも余分なお金(企業にも応募者側にも)が大量に動いているように見え、とりあえずそのお金、現在働いている人に還元してほしいなと思った次第。