orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

ITパスポートが変えていく、ITの立ち位置

 

ITパスポート、長らく「初級アドミニストレーター」と呼ばれていた資格。

最近脚光を浴びているらしい。

 

www.nikkei.com

ニトリホールディングス(HD)は2025年までに約1万8千人の社員の8割に情報処理に関する国家資格「ITパスポート」を取得してもらうようにする。小売業でも電子商取引(EC)の普及などデジタル化が進む。社員のIT(情報技術)能力を底上げすることで企業競争力を高める。

 

もはや、高校レベルで取得必須にしてほしいぐらいの資格なのだが、企業としてもこの範囲をわざわざ業務時間内に、研修の時間を作って学ばせるほどお人よしじゃない、というのはわかる(本文を見ていると、研修はやるみたいなので、お人よしだなとは思うが)。

中身的にも、独学でかつ大量の時間を使わなくても身に着けられる内容である。学ばないということは、あえてITを拒否するぐらいの意味にもなると思う。

私がIT業界に入った時は、入口は基本情報処理技術者試験(当時は第二種と呼ばれていた)だった。その手前に初級アドミニストレーター試験、つまりITパスポートがあったが、これを持っていたとしても何のアドバンテージにもならなかった。この業界で仕事をするなら初学者ではダメで、もっと突っ込んだ部分を持っておかないと仕事にならないよということが三十年前から常識だった、ということか。

それは、今でも同様である。

ただ、人によっては基本情報処理技術者試験を何度受けてしまう人もいて、とりあえず階段を一段登ろうな、という意味でのITパスポートという位置付けである。

ここ最近は、どんな業界でもITの知識が基本となっていることもあり、大学生が自主的にITパスポートは取ろうというトレンドもあるようだ。時代は変わった。これだけITが市民権を得るとはね。

 

なお、ニトリである。ニトリで買い物をしたことがある人ならわかるが、最近のニトリの店舗はECサイトのショールームのようになっている。この商品いいな、と思ってレジに持っていくと結局ECサイトでオーダーするのと変わらかったりする。

扱う商品自体はITではない部分もあり、全てがITというのは言い過ぎだが、結局、顧客に商品を手渡すまでにITが前提となっているため、社員全員がITパスポートを持っていると効率がいいだろうなとは思う。

過去は、読み書きそろばん、だったものが読み書きITになった様子だ。ITができる人 vs ITを何も知らない業務の人、という図式が長いこと続いたが今後はそれが崩れるような雰囲気である。業務の人だがITもそこそこ知っている、みたいな人が活躍していくのだろう。