orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

意地悪な面接官への答え方

 

転職時の面接の話。

私も転職経験は一度だけあるが、なかなかスリリングなものだ。もう十年以上前ですが記憶に残っている。もっと言えば、二十五年前くらいの新卒採用面接も、よくおぼえている。

こういう記事があった。

 

togetter.com

面接官「ITに興味持って転職を始めるって事はうちに入っても違うことに興味持ったらまた2年で辞めるかもしれないね?それについてはどう思う?」

 

こんな面接官、実在するんだろうか。入社したいと希望する人に、入って辞める話をいきなりするのか。

ちょっと信じられないですが、あるんでしょうね。

私が求職者ならこう答えるかな、と思った。

 

「ITの世界は、とても奥が深いと聴きました。いろいろな専門分野が分かれていて、1人で全てをこなすことはできないくらい広い分野だと思われます。私はまだ、それぞれの分野の概要すら、メディア等でまだ見聞きして勉強している段階です。もし、貴社に採用されましたら、今後業務を通じて、広いITに対してひとつひとつ経験を積み確かな技術を着実に身に付けていきたいと思っています。

想像ではありますが、したがって、2年で別のことに興味が移るほど、浅い世界ではないと思います。むしろ、2年経って貴社で成長できていれば、ますますITに対しての興味は広がっているはずで、退職したいとは全く思わない、と想像します。」

 

つまり、面接官さん、あなたの会社は2年経ったら別のことに興味が移るほど、つまらなく、飽きてしまうことを仕事にしてるんですか?。自信がないんですか?。たくさんの社員が辞めてびくびくしてるんですか?。そんなことも言いたくなるけど、そのまま言ったらアウトなので、前向きな言葉に変換してみた。

そもそも、人が何に興味を持つかはコントロールできない。また、会社が、興味を惹きつけるような魅力のあるビジネスをしているのなら、求職者に対する愚問だ。自分が面接官なら、「この会社が取り組んでいることに参加したら、きっとあなたは成長できるでしょう。また、いろんな発見をして新しい興味も広がると思います。社員にやめたい、なんて思われないように、いろんな施策も含めてがんばっていますよ。例えば・・。」ぐらい、逆にアピールしたいものだ。

きっと、どの会社も採用コストや教育コストを考えると、社員に辞められることを恐れている。面接官も、短期間に辞める求職者の存在には頭を悩ませていて、だからこそこの記事のような質問が現れたのかもしれない。

 

そう言えば、もう一つ意地悪な質問を思いついた。

「なぜ介護には興味を持てなかったのですか?、ITなら興味を持てたのですか?」

人によっては結構痛い質問になるのではないか。

私ならこう答える。

 

「介護の世界で働き続けるとしても、ITが大事になっていきます。その取り組みを介護業界の中から、ITの専門家にお願いするというやり方もありますが、私自身はITそのものに強い興味をもってしまいました。ITへの強い興味を持ちつつ介護を中心に置くという選択肢より、この興味を大事にして貴社のようなITのフィールドで働いた方が、私が思う方向に向かえると思ったからです。

 

ああ、もうこれだけ話せたら合格かな、とは思う。

何度か面接官もやったので、こういう答えが欲しいなと思う。何せ、「言い方」でポジティブに話を続けることができる。

よくよく考えると、わざと意地悪な質問をぶつけることで、求職者のコミュニケーション能力を試していたのかもしれないな、なんて、少し思った。