orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

きれいごとが通用しない世界が現実になり始めている

 

「きれいごと」が世界で流行した時代がありました。2010年代です。グローバル化でサプライチェーンが相互依存すれば、お互いに互助的な関係が生まれ世界は一層平和になると信じられたものです。二酸化炭素を減らそうという試みで地球環境は改善すると信じられたし、車は全部EVになるし、5Gはインターネットに革命を起こすし、仮想通貨は政府に依存しない価値交換のインフラとなる・・はずでした。

ところが、2020年代に入り、疫病がはびこるわ、戦争は起きるわ。二酸化炭素排出量は2022年、過去最多だそうです。ウソやん。2010年代ウソばっかりやん。ところが、あの時代は、その「きれいごと」にお金が集まりやすい時期でした。特にIT関連はきれいごとを言いやすい業界で、なんでこんな業態であんなにお金を集められるんだろうけど、でも集まってるから本当なのか、みたいな時代でした。

社会貢献を考えると赤字でも続けざるを得ないだろう、みたいな事業を、民間企業がどんどんぶった切ってサービス終了にもっていってます。

今や、政府は物価高・為替安・そして給与は上がらず困っている庶民に、増税を突きつけるほどです。マイナンバー、銀行口座と自動的に紐付けるけど・・。もはや、きれいごとでは国家が存続しないのです。

今年は、毎日のように驚きのニュースが飛び込んでくるのではないかと予測します。え、あのおなじみの長年続いていたサービスが、終了するの!?、ということが日々起こります。そう言えば今日は、GYAOが終わると聞きました。この前は、Twitterのサードパーティー遮断が強行されたとか。Amazonもアレクサ事業が危ないと聞いたし。ドコモのdゲームも10年続いたのに終わると。

収支がかんばしくない状態が長年続いている、黒字に見えていたが実は他の事業との合わせ技の数字で問題視された、など、いくら知名度があったとしても見限られる事例が山ほど見られそうです。

ここから強い事業は、真に社会インフラとなっていて、人々が生きるにあたって絶対になくてはならず、かつ収支が安定していることが条件となってきます。「将来化けます!」といううたい文句が説得力を持たない時代です。訳の分からない事業への投資集中も、もうしばらくないでしょう。

また、地球全体で資源の奪い合いになっているのは明白で、お金は資源に向かっていてこれがインフレの原因にもなっています。これも「きれいごと」じゃ過ごせない社会の見える化と言えます。

 

こうなってくると、人々はどんどん、本音が行動原理になってきますよね。いくら言葉で飾っても通用しないのですから。まどろっこしい。正しいことを言って、もしくは言わないで即行動する。これまでは前提だの調整だのが先にあるのが普通の感覚でしたが、これからは忖度無しの即行動。きれいごと不要。

耳に心地のいい軽い言葉やシナリオ、誰も見向きもしなくなって、ありのままの発言をし出すと思います。いや、まだ「きれいごと」に酔えるほど社会に余力があればいいのですが、人々にそれが無くなって来てます。

去年のM-1でウエストランドが優勝したことも、社会の潮目が変わったことを感じてます。正直に、率直に、本当に役に立つ、そんな価値への変動が今年の特徴になると思います。