orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

あと10年を生き残るための考え方

 

今は2023年だが、ここから10年の社会の変化、全く読み切れない。

2010年からは「イノベーションの時代」だったと思う。ちょうどAWSが活躍し出したころで毎年のイベントで新技術を披露しては熱狂していた時代だった。

ちょうど2020年になった途端にコロナ禍が到来し、時間が止まった。集まる場が無くなりオンラインは盛り上がらず、皆で足踏みしていた。その間に国際情勢が悪くなり、イノベーションの前提だったグローバリゼーション、サプライチェーンが、崩れ出した。世界は誰と誰が味方なのかを再確認し合いながら、物資がうまくまわらなくなったことを貨幣のせいにしている。いや、やっぱり戦争が原因なのだろう。

さて、自分の周辺を観察してみる。やっぱり2010年は世の中のイノベーションの波に乗っかって、すごいことをしている仕草をしていたら乗り切れた期間だったと思う。そしてこの3年間はコロナ禍の陰に隠れて現状維持していればよかった。ただ、もうそんな「保留」がきく状態じゃない。

今起こっていることは「ギリギリなんとか過去の姿で生き残っていた事業」がどんどん無くなって新陳代謝が起こっていることだ。これからもずっと背景に溶け込んでいると思っていたあの企業、サービス、どんどん終了している。

私の仕事も、ITの仕事で、デジタルは今人気なので無くなることは考えられないものの、10年レベルで言うとどうなるのかわからない。もっと言えば2020年くらいに本来はもっと「無くなるかも」という考察がされ、新しい方向にイノベーションされるはずが、何だか止まってしまった。止まってしまっているうちにイノベーションが無くなってしまった。

正直、ここ3年くらいは、ほとんど進化が起こっていないと思う。

そして、イノベーションとされるはずだった技術が、軒並み「事業終了」のようなかたちでクローズされている。それはアメリカのインフレとも関係している話である。

2010年に、お仕事の拠り所だったイノベーションが今現在無くなり、そして今はむしろ無駄なものをどんどん失くしていくフェーズに入った。この状況が継続していくと、きっと10年後の業界は今の形をしていない。その上で私自身がどういう立ち位置になっているかも想像できない。

そのためには勉強を、資格を、リスクリングを、自己啓発をと言うが、そもそも、その技術そのものがここ10年を戦えるのか今一つつかめない。

もうすぐコロナ禍が本当に終わりを迎えると言われている中で、もっと行動力が世界中の人々に戻った時に、人々はどんな方向に進むのか全然わからない。少なくとも今は、イノベーションブームで広げ過ぎた風呂敷を畳む方向であり、一緒に私まで畳まれないようにしないと、と冷や冷やしているところだ。

あと10年を生き残るために、まずは目の前の環境と向かい合うしかない。今の仕事、今の事業が危ういんだということを受け入れるしかない。その上で何かのタイミングで世の中が大幅に動いたときに、自分の体がそれに持っていかれたとしても、なんとか体幹だけはしっかり鍛えておいて、そちらに進めるような準備をしておきたい。

みな、今はAIがその、次のイノベーションだと信じて疑わないようだけど、もっと違う形でこれから10年を変えてしまうようなものが出てくるんじゃないかと思っている。チャンスと思ったらアクセルを踏み込むしかない。それぐらい、コロナ禍の出口たる現在、社会はわけのわからない状態となっている。