orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

長蛇の列に並ばない美学

 

街を歩くと気づくけど、長蛇の列ができていることがある。

私は、あの行動が理解できない。

並ぶというのは、需要に対して供給が追い付いていないということの見える化である。供給側の計算ミスであると思う。

それでも、需要側が、時間のロスに納得してそれでも価値があると思うから並ぶんだろうけれど、それなら私は列ができる前にしたい。

その需要を先回りして手に入れたい。その感度が欲しい。

供給側が需要を読み切れていないミスであれば、欲しくない。

自分自身が、需要が高いと読み切れなかったミスをしているのであれば、諦めたい。

待つ時間を使うより、その時間で、次の長蛇の列ができる何かを探したい。それを一番先に得たい。得た後に、長蛇の列を見てほくそ笑みたい。

なんとなく、それが競争に勝つ秘訣じゃないかと思うからである。

競争相手が多すぎる状況で、いくらがんばったって、頂点に立てる可能性は著しく低い。一方で、誰もいない、つまり需要がない場所でいくら踊っていても、1人むなしい。厳しい競争が起きるぐらいの需要が将来起こるかどうかを予見する情報収集能力を持ち、その分析ができ、そして大胆に行動できることが、自然にできるかどうか、ではないか。

 

「人気だから」という理由を根拠に選ぶのは、ビジネス分野においては過当競争をわざわざ選びに行くのと同じだ。たくさんの競争相手がいるときに起こるのは、価格競争である。わざと安い値段を提示して、買ってもらって競争相手に勝とうとする。しかしこれを、たくさんの人がやるので、いつまで経っても値段が上がらない。競争相手の大半が消耗して出て行った後に、最後に残った人が市場を掌握し、そして値段を釣り上げていく。この最後に残る人は「お金をいっぱい持っている人」である。みんなが出ていくまで辛抱強く安値で売り続ける。

おそらく、私自身がお金持ちの出身ではないので、こういう戦いに参加する気がしない。それより、誰も見向きもしなそうなのに、ちゃっかり需要を(こっそり)ゲットして、成長分野にいたい。周りがその成長に気付いたときには、既に先駆者となっていて駆け寄ってきた人を周回遅れにしたい。

もうその考え方が染みついていて、人の列を見るたびに、気持ちが冷えてしまう。あそこに並びたくはないな、って。

 

人の逆を行け、と言う言葉は知っているけど、これは別に真反対のことをしろと言っているわけじゃない。傍から見たら人の逆なんだけど、将来を考えたら、むしろ、たくさんの人の先頭を行くということだ。そりゃ、逆を選べばうまくいくんだったらそんなに楽なことはない。そうじゃなく、今の流行じゃなく先の流行を見る。そうしていると、逆を行っているように見えるというだけ。

今後も、長蛇の列には並ばない。一番後ろにたたずんで、列がなくなってから行くぐらいのゆとりを持って、別のことに時間を使っていたい。