orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

検索能力は問題の本質ではない、磨くべきは調査能力だ

 

「検索すればわかるのに、なぜ検索しないのか」という問いは、大昔から「ググレカス」という言葉に代表されるように、議論になってきたがまだ言っている人がいるのかという印象である。ちなみにググレカスがネットの流行語になったのは2007年のようだ。

 

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この年の様子を見ているとニコニコ動画の影響が色濃いなと思う。

結局のところ、人が集まる場所が強いのであって、プラットフォームが強いということではない。Twitterだってうまくやらないとすぐに過疎ってしまいそうな気はする。

検索しろよ、は昔からネット民は思っていたが、全国民がネットを使うことが前提となった現代では、新しい発見として「ググレカス」を想起するんじゃないかと思っている。だから、2007年当たりのネットのトレンドというのは、結構今の人々が考えそうなことと一致していて面白い。

それぐらい、あのころのネット民は尖っていたし、イノベーターとしての側面があったんじゃないかな、と思う。

あれからGoogle検索自体も相当発達したし、まとめサイトとの戦いも経てユニークかつ有益な情報を出すアルゴリズムはカリカリに作り上げられているはずなんだけど、結局は人々が検索できていないという状況。

ここまでくると人々が踏まえなければいけないことは、検索するためには検索ワードが必要だということだ。検索ワードの入力方法が高度だから検索できないのではなく、単純に検索ワードが思いつかないだけでも情報は引き出せない。

何かを調査したいと思うときの一般的な思考法を書く。

・調査するための目的を定義する
・何がわかっていないのかを定義する
・わかるためには何を知ればいいかを定義する
・一方向ではなく、多方向から情報を収集する
・収集した情報を多角的に検討し、仮説を立てる
・立てた仮説について、思い込みが含まれていないか検討する
・結論を立てる

ほぼほぼ大学で書くような論文の構成と同様だが、これが検索するということと効果的に連動すると、よりよい調査ができると思う。そして、実際に検索することで調査の生産性は飛躍的に上がったと言う実感はある。

ところが、この調査のためのロジックが不確かだとどうなるだろう。

・なぜ調査するのかわかっていないから、検索した結果が正しいのかわからない
・何を知りたいのかわかってない
・わかったとしても、調査が完結する実感が持てない
・検索した結果を安易に真実だと思い込む、もしくは「検索結果はゴミ」と思い込む。
・調査を理解できていないので、できた仮説が主観の範囲である

ということで、ググレカスになる以前の問題なのだ。

こういった人々が上級者に指導を仰ぐ場合、下記のようになりがちなのも知っている。

・私は何がわからないのかが、わかりません。教えてください。
・私は何を知るべきなのでしょうか。
・調査をなぜしなければいけないのかを教えてください。

そう、そもそもなのである。

そもそも、大学のレポートにしろ仕事の調査にしろ、自分が主体的に知りたいと思ったことではない場合、よく起こり得る。自分ごとではないので、速く答えを出して楽になりたいのだ。

私が大学のときに習ったことで一番おぼえていて、かつ役になっているのは、科学論文の書き方の指導だった。これからどんなことを調査し言語化し主張するとしても、このメソッドに沿わなければ真実を証明したことにはならないのだ、というメッセージはとても私の心に響いたし、仕事の上でも実践している。

検索しろ(ググレカス)と思っても、そうじゃないのだ。問題は調査する能力そのものにあるのだから。