orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

仕事ができる人の考え方

 

私は今の業界、今の現場では「仕事の出来る人」の側なので、私の仕事への取り組み方を書いておきたいと思う。

この業界のいいところは、仕事を効率よくやると空き時間が生まれること。例えば飲食店でウェイターをやったら、客が仮に来なくてもその場にいなくてはいけない。開店時間は縛られる。コンビニのレジ係もそう。効率良くやったところで仕事は続く。そこで立っていないといけない。一方ITでは、無造作に仕事がどんどん来るが、効率良くこなせば極論、後は何をしてもいい(限度はあるが)。したがって、私は効率良くやることには執着があるので、その対価としての自由時間を得られる。よって残業もほとんどない。

効率良くやることが「仕事ができる」そのものだ。では効率がいいとは何なのか。みんな効率よくやれよ、では。それだと話が終わってしまうが誰でも出来ないから苦労する。

なぜ私は人より仕事を速く終わらせられるのか。ロジックを考えてみた。

 

①経験が単純に多い。9割が「昔やったことがある」の範疇である。

②過去、わからないこと、に対して逃げなかった。わかるまで粘った経験の数が人より多い。

③何度も来る同じロジックの仕事は、即自動化することを積み重ねた。

④科学的思考を大学の際に学び、実践している。仮説→実験→考察→結論、の繰り返し。

⑤仕事が振ってくるより前に、仕事が生まれることを予見し先にやる。仕事に追われるのではなく仕事を追う。

一つ一つ振り返ってみたい。

 

①経験が単純に多い。9割が「昔やったことがある」の範疇である。

そりゃあ業界経験が25年近くあるので、数年やった人とは違う。また、ちょうどインターネット普及の時期と重なったのも良かった。経緯をリアルタイムで見ているので、なぜ今、技術がこのような形をしているか理屈がわかっている。

今の技術はほぼすべてが応用である。基本の組み合わせでできているので、基本部分から考察することで、問題の本質から仕事の完成を考えられる。

仕事はそういうものだから、という考え方はしない。なぜその仕事がそうあるべきか、から入るので、訳の分からない人が考えた「さいきょうの仕事の仕方」のようなものに引っ張られない。根本から考えて毎回仕事をするので、最短距離を最短の時間で導ける。

高度なことをやれるようになりたい人には、「じゃあ基本やれ」とは思う。急がば周れとはこのことで、いきなり応用かよ、みたいな場面が多く見られて残念になる。

応用だけやってしまうと、言語やミドルウェアやクラウドの種類が変わったりすると手も足も出なくなるのよね。

 

②過去、わからないこと、に対して逃げなかった。わかるまで粘った経験の数が人より多い。

毎回「わからない」に遭遇するたびに、わかるまで粘った。自分の知識不足なのか、調査が足りないのか。極限まで調べた上でわからなければサポートに問い合わせもし、解決まで理解に努めて来た。

わからなければ上位の人にエスカレーションし、そこで仕事を終えてしまう人がいるが、私はそうはしなかった。問題を解決する主体はあくまでも自分で、解決できないならできるようになるまで、あらゆる手段を使った。

はっきり言って「わからない」は有限であると思う。今やネットには「わからない」を解決した事例にあふれていて、もし情報が出てこないなら検索の方法が悪いんじゃないか、ぐらいに思っている。日本の情報だけではなく世界の情報まで調べられるわけで。

一度理解したことは詳細に全部記憶しているわけじゃないが、過去やったことがあるな、だけはおぼえている。そうすれば、後は具体的なその時の状況を思い出すだけで解決できる。

その積み重ねである。

 

③何度も来る同じロジックの仕事は、即自動化することを積み重ねた。

1回しか来ない仕事は自動化する意味はない。自動化する手間の方がかかるからだ。

ただ、2回、3回と来るような場合は、4回目もある。自動化の時間である。

どうも、この観点が無い人がいる。自動化する手段を持っていない人。シェルも書けず、Excelマクロも使えず。私はプログラマーではないが、プログラムを書くことはできるので、チャンスがあれば自動化している。

あわよくば、仕事自体を失くしてやろう、ぐらいの気持ちでいる。

 

④科学的思考を大学の際に学び、実践している。仮説→実験→考察→結論、の繰り返し。

習ったときはこんなに役に立つとは思わなかった、科学的思考。

心理学科を卒業したけど、直接役に立っているのはこの知識ぐらい。論文の書き方、のような授業で習ったけど、結局は仕事における全ての思考の基本にあると思う。

問題が発生した時に、なぜ原因を仮説として捉える。その仮説が正しいか実験し、証拠を取得する。その証拠が仮説を証明するかどうかを考察する。

特にデジタルの世界はこのロジックがそのまま使える。デジタルの世界で偶然はない。まず仮説を作り、それを検証していく。その繰り返しで結論は得られる。

これをやらない人の世界は私は知らない。

 

⑤仕事が振ってくるより前に、仕事が生まれることを予見し先にやる。仕事に追われるのではなく仕事を追う。

仕事を効率よくこなしていくと、最後には自由時間になると書いた。

この自由時間で、未来に振って来そうな仕事のことを考えている。まだ降ってきていないので、別に無駄になってもいい。預言者でもないので的中はしないかもしれないが、興味をベースに情報収集を行っておく。

どうせ暇なのだ。自分のペースで取り組むことができるので、楽しんで取り組めるものにする。そうすると、どこかでその類の仕事が来る。自分が面白いと思ったものはたいてい人も面白いと思うので、そこで一番に手をあげて仕事をする。

仕事をこうやって追いかけることで、他の人には真似できない仕事ができる。他の人は来てから準備するので、そりゃ差は付くだろう。

 

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さて、思いつく限り書いてみたがどうか。

基本をたくさん学べ、わからないことから逃げるな、自動化を積み重ねろ、科学的思考をしろ、仕事に追われるのではなく追え。まあ、あんまり他人には言わないことかな。まるで説教だもんね。