orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

給料の相場が決定するプロセスに関して

 

仕事の給料とはどのように決まるのだろうか。私が経験する限り「相場」で決まると思う。正規社員の場合は新卒クラスが下限で、スペシャリスト・マネージャーを上限とし、そこにグラデーションをつけていくので、どんな会社でもそこまで差はないと思う。一部の好業績の会社の場合は上限が高くなる傾向があるくらいか。

非正規、具体的には派遣やフリーランス・SESなどの場合はどうだろうか。最近は便利なもので、インターネットを検索すると、その仕事が他の会社でどれくらいで募集されているか出てくる。一社だけだと相場観がつかめないが、複数社見て回ると相場観は見えてくる。結局のところ、そこまで相場と離れた金額での契約は難しい。そして不思議なことに、どの会社も相場を見ようとするから、価格決定力は誰にもなく、なんとなく自然とその金額で収まっていく。

正規職員は雇用が安定しているのに対し、非正規職員は期限付きも多いので、非正規社員の方が雇い主にとって都合がよく付加価値も高いので、正規職員よりは給与が高くなるべきだという意見がある。論理的にはその通りだと思うがそうなっていない仕事もある。むしろ正規職員の給与より安いとされる仕事も多く、それは不条理であるという主張をよく見かける。

ところが、やっぱりこれも、市場の原理で動いているのである。政府や自治体が非正規の給与を決めているわけではない。他の案件も含めてこれぐらいで人が来る、請ける、そして仕事の難易度との関わり合い。また、その仕事自体が持つビジネスの可能性。儲からないビジネス領域ならば、どんなに専門性が高く経って給与を高くすることができないのだ。そういった周辺の理屈が絡み合い、そして何となく、相場が決まっていく。

誰かがその相場を安い、と思うかもしれないがそれでも契約が成立するということは、需要と供給がその関係で成り立ってしまっているということである。安い相場であるとして、高い条件を提示し優秀な人を採用しようと言う論理が働かないということだ。それより高い給与を払ってしまうとビジネスが成り立たなくなるということだ。

そう考えると、専門性が給与を決めるのではない、と思う。専門性によってもたらされるアウトプットが、お金をどれだけ産み、そして収益が成り立つかどうか。それがどの市場でもいつも問われていて、そしてお金をたくさん生み出すのならば人材の取り合いになり、そして給与水準が高くなるということだ。

そういう意味では、給与水準はお金を支払う消費者が決めるということにもなる。人はつまらないことにお金を払わないからだ。人がお金を払わないようなことに専門性が存在するとしても、高い給与は実現しないし、特に非正規の市場においてはその傾向が顕著なんだと思う。

IT業界だと、非正規の方が給与水準が高いなんてことが成立している。外注の単価を見ながら、これって正規社員の給与水準より全然高いななんて率直に思う。これはITによるビジネス実現がお金を生んでいる証拠であり、だからこそ専門性に対して高い給与が成立する。

上記はどんな仕事にでも当てはまることではないので、特に非正規については、その分野がお金を生んでいるビジネス領域か考えた方がいい。専門性が高ければ給与も自動的に高くなるというのは甘い考えだと思われる。