orangeitems’s diary

クラウド専任の40代インフラエンジニアが書くブログ。新規事業マネージャー。20世紀末の就職氷河期スタート時にIT業界に文系未経験で入りこみそのまま生き残った人。

現実の仕事におけるプレーヤーレベルの概念

 

ゲームにおいて、レベルの概念があると、結局時間かけてレベル上げすれば何でも簡単になるから面白くない、という意見を見たので現実の仕事で置き換えてみる。なお、私の観測範囲であることを付け加えておく。

今、私は現場の技術的なことは全て把握しているが、普段の仕事で起こる「クエスト」について、例えば私がレベル99としたときに、全ての仕事が99に見合うレベルの仕事かというとそんなことはない。

いや、もっとレベルの低い仕事が大半だと思う。

問題はゲームと違って時間の概念があることで、納期までに仕上げないといくらレベルの低いクエストでも問題となる。

そして、こういったクエストが同時に複数起こり、しかも依存関係がある。あるクエストを終わらせないとこのクエストが終わらない。それぞれはレベルが低くても解ける。そんな状態。

しかも、レベルが低くても対応できるとは言え、失敗できない。

複数のクエストを、安全に成功させ、しかも納期を守らなければいけない。

この辺にゲームとの大きな違いが存在するんじゃないかなと思う。

 

そしてたまに起こる大型ミッション。レベル99じゃないととてもできないという仕事が発生したときに、そのそばにレベルの低い仕事も山積する。

こういうときに、レベル99の仕事自体も当然大変なのだが、それより大変なのが、そばにあるレベルの低い仕事の数々も、いつもと同じように納期を守り達成しなければいけないということだ。

こう考えると、単純に資格試験を取得し高度な知識を得ていく、というだけの対策でレベリング(レベルアップする)だけでは、現場で太刀打ちできないんじゃないかと思う。

シングルタスクについてとてもレベルが高いことができるのは1つの側面であって、実際の仕事に置いては複数かつ順番と納期の概念があることで、1つ1つやればできることができなかったり、穴が出たり、納期が守れなかったり。

これは客から見ると「こんな簡単なことも、失敗したり納期を守れなかったりするのか」と言う地雷になり、大きく満足度を下げる。高いレベルのことを1つできることよりもマイナス幅が大きかったりする。

 

また、タスクをこなす側面ばかり注目してきたが、これを複数のメンバーでこなしていくという側面もある。依存関係もあるし、各メンバーのレベルもある。マネージャーが間違ったアサインをすると、レベル20の仕事をレベル10のメンバーがやって撃沈する。横にレベル40のメンバーがいるのに、である。複数のクエストを複数のメンバーが対処するとき、マネジメントの概念が重要になる。

また、外注などに頼んだら想定外の結果が帰ってきたり、客が変なことを急に言い出したり、メンバーがプライベートで何か起きて休みを取ったりと、自分がやらない場合であってもたくさんの出来事が起こり、対処しなければいけない。

自分がいくらレベル99でも、仕事はまわらない。

最後の手段として、数あるクエストを全部自分が動き回って制圧するというパワープレイもできる。私もよくやってしまうが、この場合、レベル99がそんなに存在しないので、一人抜けたらたちまち危険、みたいな話もある。

 

そう考えると、ゲームっていうのは、仕事と同じにように見えるが実は結構ゆるくて、現実では困るようなことをわざと無くしてあり、だからこそ楽しい面もある一方で、仕事は遊びじゃないんだよの面も見えてくる。

仕事をゲームと同じように見ていると間違う。ただただレベル上げして99になることは可能かもしれないが、「仕事ができる」というのはそれだけじゃない。たとえレベル1の仕事であってもバカにはできない。そういう戦いであると思った。