高学歴主婦の憂うつ 女性の正規雇用率が一貫して落ち続ける理由

 

わたしは男性ですが、女性は言いにくいと思うので言っちゃいます。

 

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代わって最近、登場したのが「L字カーブ」という言葉です。2020年に、政府の文書(政府の有識者懇談会「選択する未来2.0」中間報告)に初めて登場しました。女性の正規雇用率が20代後半に5割を超えてピークに達した後、一貫して下がり続ける様子を指した言葉です(図表参照)。

 

20代で正規雇用を経験した女性が子育てなどのために退職。その後は非正規雇用しかないというのはこの記事でも指摘する通りでそのとおりです。

ただ、もう一つ大変な事実の見落としがあります。

とても高度で難しい仕事、かつ責任の高い仕事については、正規雇用でかつメンバーシップ型の雇用が独占している、という事実です。

・正規雇用で、継続したキャリアを保持していること

・会社への帰属意識が強く、経営上重要な責任を背負うことを自認していること

・学歴が高い傾向が強いこと

そりゃそうだと思いませんか。経営者は経営幹部を、自分の会社と一心同体だと考えてくれて、大学卒業からずっとキャリアを積んでいる人を幹部に添えますよね。当然学歴がいいほうがいいキャリアを新卒時からスタートできがちで、かつ能力も高い傾向にあるので出世もします。

だから、どの会社も経営幹部の顔ぶれを見てください。おっさんばっかりです。私もそういう年齢なんで、おっさんという表現もいいですかね。他人には言われたくないですが。まあ、エグゼクティブと呼ばれる層の集団、おっさんズです。間違いない。

問題に戻ります。20代で子育てなどによってキャリアを一旦止めて、そして働こうとしますよね。そしたら、完全にこのキャリアハイのエグゼクティブ層からは漏れます。

それはしょうがない、非正規からがんばれと言ってもですよ。この非正規の仕事が問題です。特に高学歴の自頭の良い人たち。仕事の内容も責任も、能力に見合わないくらい低いんです。男性のようにキャリアを積み重ねていたら、きっと経営幹部になれるような優秀な女性が、アルバイトのような仕事に放り込まれるわけです。

「優秀だから、そんな仕事なら簡単にこなすだろう」

と思いませんか。これは、逆なんです。優秀だからこそ、単純で生産性の低い職場に辟易し、むしろ適応障害のような状態まであります。優秀なのにというより、優秀だからこそ。

では、仕事の世界ばかりに目を向けず、起業や地域活動はどうか、という視点もあります。これも、興味深い事実がわかります。地域や起業という世界においては、集まる人たちはランダム、つまり正規分布に基づいて集まります。そうすると、一番多い層はわかりますか。偏差値50前後です。当たり前ですね。それが正規分布というものです。そうなると20代までの「似たような人たちの社会」とはいかないのです。

優秀な人たちは、学生までは自分と同じくらいの成績の人たちに集められて、大学まで行くわけです。周りの人間関係はしたがって、似たもの同士の価値観です。新卒での就職も、優秀な人は優秀な会社に行きますから、実は社会とは、似たような人たちが集められることによって、人々が社会に適応がしやすくなるという性質があります。

ところが、20代でキャリアをリタイアした女性は、次に飛び込む社会がないのです。非正規でキャリアを積み直せば、正規のキャリアハイに戻れるか。無理です。ではこの優秀な層はどこに行くのでしょうか。

実は、どこにも行くところはないのです。これが日本の闇だと私は思っています。

高学歴主婦の憂うつ。こう名付けておきます。

特に、高学歴の女性は配偶者も高学歴なことが多く、配偶者の年収も高いことから「じゃあ、主婦でいいんじゃない?」となりがちなのも、問題をもっと深刻にしています。

苦しんでいる女性も多いと思いますので、あえて男性の立場から表現しました。高学歴だからこそ、人に言いにくいということもあろうかと思います。女性が社会に戻れなくなっている一端がこの理由だと言及しておきます。

 

※追記

下記記事にて、考え方を詳しく書きました。

 

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