田舎が衰退する様を見ている

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私も子供時代はかなりの田舎で過ごしたので、よくわかる話。

 

www.nikkei.com

JR西日本は16日、ローカル線の線区別収支を4月に初めて公表すると発表した。輸送密度2000人未満の利用が少ない線区を対象とする方向で、営業距離ベースで在来線全体の3分の1に当たる。新型コロナウイルス禍で鉄道事業が苦戦するなか、以前から赤字だった地方路線の存廃議論を加速させる。

 

むしろ私は電車すらない地域に住んでいたので、電車がある場所は都会と思ってたくらいだ。どうやって切符を買って電車に乗るのか、都会に行くまではドキドキしていたものだ。

日本国中、いろいろ行ってみるとわかるのだが、どこに行っても道がある。商店街があったりショッピングセンターがあったりして、けっこうどこに行っても人はいるし街はあるもんだなあと感心したものだった。これまでは。

でも、そこに住む人が減っていく一方ならいずれ維持できない。この話は十年前くらいからあったけど、このニュースを見る限りもはや企業側が社会的意義の名のもとに運営していくのも限界が来たということだろう。

記事ではバスに切り替える話もあるけど、だいたいバスはその後、減便になったり廃線になる。日本各地でどんどん交通網が無くなっていく現象が起きている。あのバス路線、昔はあったんだけどね、とバス旅をテレビで見ているとよくあるシーンである。

バスもなくなると自家用車に頼らなければ生活できなくなる。じゃあ運転できない人は?、ということで地方ではなんとかコミュニティーバスを自治体が運営してまわしているところも多い。しかしその担い手となる運転手も高齢化しているというジレンマを抱えている。

自動運転技術がこの状況を変えてくれるのだろうか。これもまた実験中だ。

単に交通手段が無くなるというだけの問題じゃないと思う。

そこに住む人がいなくなれば、当たり前のようにある道、水道、ガス、電気、インターネット、といったものすら危うくなるということになる。メンテナンスする人がいなくなるのだから。

都会はいよいよ便利になる一方で、田舎はどんどんなくなっていく。

なくなっていくものだから、また人がいなくなり、その繰り返しである。都会はその逆だ。人はどんどん集まってくる。

私自身が田舎から都会に移っているから、しみじみわかる。田舎が田舎であってほしいなんて、都会に住む人のわがままだと思う。田舎で生きられないのなら街を捨てるしかない。仕事しないと食べていけない。

特色のある地方が無くなっていくというのは寂しい、ということだけではない。国防の観点からも危うい。日本人が日本の領土をメンテナンスしない、というのはこれは国家としても弱体化まっしぐらである。

この、JR西日本の減便で、「困る!」という声が出ているのは単に電車が無くなるということではなく、感覚的に地方全体が衰退するトリガーになりそうで拒否反応が大きく出ていると思われる。

結局は、日本全体の人口がまた増えていく方向になり、そしてさまざまな地方が発展していけるようなモデルが生まれ、活気が出て行くことが必要ということ。そうしなければ、どんどん議論は「スマート」な方向に向かう。地方は併合に次ぐ併合で、大半の面積が将来的に野山に帰っていくだけなのかもしれないな、と思う。