orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

お金を貯めこんでばかりでは成長は頭打ちになる

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不要な仕事を見つけ出しやらなくするって日常茶飯事ですよね。RPAなどデジタルを駆使して、繰り返し仕事の自動化を進めて業務にかかる時間を削減するなんて話もよくニュースになりました。仕入れルートを工夫しできるだけ安くて、そして品質の高いところから仕入れるようにしたりというのもそうか。

こうやって、ビジネスってあまり原価や経費を使わない努力をすると、利益が増えて、経営者も喜ぶ。株主も喜ぶ、みたいな世界があります。

その結果、手元にお金が残ります。そのお金はどうするかというととりあえず手元に残しておきます。

また一年経って、また不要なことをやっていないか、というチェックを何度も繰り返し、そしてまた利益を作る。結果、お金が残る。

これを何度も繰り返すとどうなるかというと、改善するところはなくなります。とてもスマートなワークフローが出来上がり、ただただそれを人々は遂行しているだけになります。

結果、手元のお金は増えるけれどやっていることは毎年同じなので、利益は伸びなくなり、そのうち売上や利益は落ちていきます。なぜかというと、手元に残ったお金をちっとも使っていないからです。企業はお金持ちにはなりますが、成長と言う観点でいえばいつしか、毎年ずっと同じ利益水準に張り付くことになり、投資家から見ると魅力のない企業となってしまいます。毎年安定した利益が出ているのに、です。だってこの企業に、お金を入れたって、貯めこむばっかりで研究やマーケティングなど、売上や利益規模の拡大には使わないからです。

・・・ということが、日本の企業だけではなく、個人レベルでも起こっているんじゃないかと思うことがあります。無駄を減らし、倹約を重ね、結果貯蓄は増えるけれど、生活は豊かになっていない、と。たくさん、銀行には眠っているお金があります。

清貧なんて言葉はありますが、経済の観点から言うと、経費削減や改善活動だけをやっていても限界があります。もっと違う新しいことで拡大・成長するような分野はないか。既存の利益が出ているビジネスのほかに、次に伸ばすことを常に考えて行かないと、時代の変化に対して追随できずいつしか利益はしりすぼみになり、最後はビジネそスそのものを閉じることになってしまします。

企業の内部留保や、個人の貯蓄が他国に比べて著しく多く、しかもいろいろと2000年に入ってからもいろいろ危機がありながらも貯蓄は増え続ける。

この貯蓄の文化は日本の強みとも言われてはいますが、逆に、現状に対して大きく変化を求めず、安定して利益を出しつつ手持ちの金は離さない日本の弱みとも言えるのではないでしょうか。

眠るお金が多い現状では、どこかの企業が新しい分野を伸ばそうと思っても、お金がまわってきません。これでは、現状の規模を継続しつつ何%の範囲で毎年微増するのが関の山。他国のような右肩上がりの成長はいつまでも見込めないのではないかと思っています。

もし成長をさせようと決心し、そして市場の状況がチャンスを迎えそうならば、ここぞという時にお金は使わなければ成長できないのです。

毎年利益を出していたからこそ、単年でも利益を裏切るのは、怖いですけどね。でも乗り越えないと成長はいずれ、止まる。

この日本人のお金を使う下手さが、まるで倹約家のように褒めたたえられ、その結果海外に比べて目に見えて給料が上がりにくい国につながってしまっているような気がしています。

だって、いくら政府が赤字国債を発行して社会にお金を入れても、企業も個人も結局は預金口座にしまっちゃう。だからお金は日本銀行から民間銀行口座に入るだけで、投資に廻らずお金が働かないということになっているのが今だと思います。

国債の引き受けは日本国内がほとんどというお話で、結局お金が国内で左から右に動いているだけ。長い事市場で回っているお金の量にさほど変化がないため、面白みのない国になってしまったのかな、という感想です。

最近話題になっている「分配」も、市場に流れるお金の量を調整するだけであり、内部留保や銀行口座にちゃぷちゃぷになっているお金が流れ出さないとたいした意味は生み出せないんじゃないかな、と思っています。

大昔は「内需拡大」っていう言葉、流行したんですけどね。国内の消費を増やせば、お金がまわり出すという概念。誰も言わなくなりましたがよっぽど大事ではないかと。チャンスの時にお金を使い、成長をしていこうという気概が人々に生まれてこそ、給与は上がりだし、日本の再成長もできるというものです。

市中に流れるお金が増えれば赤字国債を連発しなくても税収が上がると思うんですがね。国際的にも珍しい、莫大に眠っている貯蓄や企業の内部留保、人々が価値観を変え積極的に成長のための活動に今こそまわしてほしいものだと思います。

 

・・・とはいえ、私自身に立ち返ると、ここ最近は利益さえ出しておけばいいんでしょぐらいに思ってはいました。確かに直近は何の問題もないのですが、次年度の計画は間違いなくプラス成長、つまり毎年の利益のかさ上げが期待されるのであり、どこかでお金を使ってでも、売上・利益規模を成長させる投資をしなければいつか頭打ちになるなと言う予感がありました。

ということで、そろそろ限界だなあと感じ、実行に移そうと思っています。

安定的な利益を出して穏やかな気持ちでいるのも良かったので、結局私も日本人の感覚を強く持ち合わせているのかもしれませんが。

でも何もしないのもリスク。勇気を振り絞って前に進むしかない、です。