orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

政府、めっちゃネット見てる

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森さんがオリンピック組織委員長を辞任すると言う報道の後、川淵さんが就任するところまでニュースで流れたのですが、一転、やっぱり就任しないということになりました。この一件が示すことは、政府が、めっちゃネットを見てるということです。あまりにも拒否反応が凄まじく、このままだと政府へ矛先が向きかねないので、これはまずいと取り下げまでしたということ。

これって、つまり、政府で特に中央にいて決定権を持つ人が、まずマスコミに観測記事を流させて国民の反応を見て、問題の無いかどうか観察しているということを明らかにしたも同然です。

Twitterに何の気なしにつぶやいたら、もしかしたら政府に読まれて結果が変わるかもしれないということを示しています。

今後、国家において支持率に影響しそうな関心事の場合、同様の決定プロセスを採ってくることが半ば決定的です。政府も国会に諮るより、マスコミとTwitterの組み合わせで世論の反応を見た方が決めやすいんだということをもうわかりきっているのだと言うことです。

これって、すごい時代になったと思いませんか?。

世論調査の結果を待つことなく、各論において、世間が支持する政策だけを取り続ければ次の選挙も安泰だ、と思いませんか?。

政治家の存在感を見ても、Twitterにて発言力がある人の方が国民の支持も高い。インターネット世論を味方にできれば国家の進む方向までコントロールできるということを示します。だから、マスコミが、ワイドショーが、なんて時代は実は平成までの話になっていて、今やマスコミすらインターネットにお伺いを立てているような状況であることがわかります。だって、ニュース番組を見ていても、YouTubeやSNSの素材がどんどん流れているし、ネットのトレンドを見て番組作りをしているのが見え見えだからです。

2000年初頭のインターネットは、「あるゾーンの人々の集まり」であり、2ちゃんねるだのニコニコ動画だの、新しいムーブメントを作りました。しかし今のインターネットは、もはや大衆そのものであり、マイノリティーはSNSの閉ざされたコミュニティーの中でひっそりとしているように思います。

であるからこそ、人々はインターネットにおいて、もっとオープンな場で意見表明するべきです。Twitterでもブログでも、何でもいいので、思ったことを表明することを恐れてはいけない。しかし、もし法や倫理にそぐわないものであれば、大衆から一気に注目され排除されます。それは炎上という言葉で表現されています。炎上が怖くて発言しない人もたくさんいますが、しかし、政府がこれだけネットを見ている以上は、発言しない人はいないことと同様とされ、発言する人の意見で物事がどんどん決まっていきそうな様子です。

この、政府、マスコミ、インターネットというスクラムにて物事を決めていくこの決定プロセスが、本当に民主的か、と言うと、なんだか発言する人=マジョリティーと考えるのは早計な気がしています。いわゆるサイレントマジョリティー、黙っているけど人数が一番多い、そういう人たちが投票行動で、選挙においてあっと驚く勢力を指示したりする・・そういうことは起きる可能性はあります。

しかし、多分に、政府は「どうもインターネット世論と投票行動は相関関係にある」という態度を強くしている気がしていて、今の状況は、確実に「ネットで言ったもん勝ち」にあると思います。

政府、めっちゃネット見てる。だから、やっぱり発言はした方が良さそうです。