orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

急速にSNS化するインターネットと平成の終わり

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Yahoo! Japanの小さくて大きな変化

Yahoo! Japanをスマホで見ると、いつの間にかコメント数が出るようになっていることに気が付いている人はどれくらいいるでしょうか。

 

about.yahoo.co.jp

(1)「主要」タブのタイムラインにコメントが多い記事とその記事のコメントを掲載
「Yahoo!ニュース」アプリトップの「主要」タブのタイムラインの一部の記事に寄せられたコメントを自動的に表示します。「Yahoo!ニュース 個人」に執筆いただいている、様々な分野の専門家であるオーサーによるコメント(オーサーコメント)がついている場合はオーサーコメントを掲載します。タイムライン上に直接コメントを掲載することで、普段読まないニュースへ関心を持ったり、理解を深めたりするきっかけを作ります。
※(2018年)11月下旬に追加済

(2)記事ページの下部にコメントを掲載
記事ページのフッターにコメントを掲載します。記事と合わせてコメントをご覧いただくことで、ニュースへの理解を深めたり、新たな視点を得たりするきっかけを作ります。

(3)記事見出しの下にコメント数を表示
記事見出しの下にコメント数を表示し、コメントがたくさんついている注目の記事を発見しやすくなりました。
※(2018年)11月上旬に追加済

 

ツイッターにしろFacebookにしろ、はてなブックマークにしろ・・。とにかく何かの記事に対して、ユーザーが気軽にコメントを入れるということが文化としてかなり根付きつつあると思います。

Yahoo!コメントは、偏った意見も多いと賛否両論だったのが2015年ごろでした。

 

ITMedia (2015/9/3)

www.itmedia.co.jp

「Yahoo!ニュース」の各記事に読者がコメントを付けられるコメント機能について、ヤフーが9月2日、スタッフブログで現状を説明した。同機能はユーザーによる議論などを目的に運営されているが、差別的なコメントも投稿されているのが現状。同社は「『ヤフコメはひどい』と指摘されることもある」と問題があることを認め、新たな対策を実施していくという。

 

そこから、偏ったコメントを排除する努力を実施し・・。

 

JCASTニュース (2017/6/19)

www.j-cast.com

ヤフーは2017年6月14日、同社のサービス「Yahoo!ニュース」のコメント欄(以下、ヤフコメ)で、複数アカウントを利用して「多くの意見として印象を扇動する行為」への対応強化を公式スタッフブログ上で発表した。

従来から同様の行為は禁止されていたが、今回の対応により「『複数のアカウントを使って投稿された』とシステムによって検知されたコメントを自動的に非表示にする」としている。ヤフーの広報担当者は2017年6月19日、J-CASTニュースの取材に対し、今後も「コメント欄の健全な運営に向けた取り組みを強化してまいります」と話した。

 

冒頭のようにコメント機能を排除するのではなく、パブリックなコメントが公平に投稿できるよう運営を見直したうえで、よりSNS機能を強化していくという方向性となったように思います。

 

今日は平成から始まったインターネットのマイルストーン

平成と言えばインターネット、インターネットと言えば平成。これは間違いありません。こちらに良い資料があります。

 

www.daj.jp

・日本で初めてのインターネットサービスプロバイダ(ISP)がサービスを開始したのが1992年(平成4年)
・日本で初めてのダイヤルアップIP接続サービスが開始したのが1994年(平成6年)
・テレホーダイが開始したのが1995年(平成7年)
・Yahoo! Japanが開始したのが1996年(平成8年)
・ADSLが登場し、2チャンネルが登場したのが1999年(平成11年)
・Googleが登場したのが2000年(平成12年)

・・・以下略

 

ということです。

インターネットは世界中に膨張するだけ膨張し世界の歴史に深く関与するようになりました。その原動力は、人々の発言する力です。ただしそれを操ろうとする技術もたちまち発達し、人々も野放しではいけない、という態度になりました。その結果、平成の終わりに経つと、これからはインターネットでどのような新秩序を作るか今からたくさんの綱引きが始まろうとしているスタートラインに全世界の人々が立とうとしているように思います。

昔は、2ちゃんねるが悪の巣窟のように特にオールドメディアから扱われた時期がありました。しかし今や、どんなメディアも2ちゃんねる化しているように思われます。ただし匿名ながらも、その発言には社会的責任を深く問われるようになりました。平成の終わりに数々起こった「炎上」はその見える化でした。匿名だからと言って反社会的な行為は許さない。インターネット上の発言にもルールがあるんだ。そんな状況の中、日本のインターネットのスタートラインにいたYahoo! Japanがコメントを前面に出すいわばSNS化に舵を切ったのが象徴的であると思います。

 

SNS化することの功罪と令和時代の始まり

コメントがたくさん乱れ飛ぶようになった最近のインターネットにいて思うのが、正しく読めていないコメントがちらほらあることです。読解力の問題ももちろんあるのですが、人間というフィルターを通すので心理状態も反映されます。未成年でまだ情報を未成熟に知りえているだけかもしれません。それも含めてたくさんのコメントでありその集合体がネット世論になっていくので、真に受けないように吟味して読んでいかないと間違ったリードをされるのではないかと思っています。

特に、コメントをするのがこれだけ簡単になると、「コメントしない人」。サイレントマジョリティーの存在が気がかりです。たくさんの優秀な方たちがまだコメントをしていないのではないか。そのことで、ネット世論が正しくない方向に引っ張られるのではないかと危惧しています。

私はこの個人ブログを利用して、平成の終わりに、「個人の意見」をまとめるようになりました。これはこのインターネットのSNS化に対する危惧を潜在的に感じていて、行動したのかもしれないな、と今になって思います。

ツイッターで自分の意見を言うにも、記事一本でこれだけしゃべりたくなる私ですので文字数が足りないのです。このような個人ブログでも読んでくださり反応を頂くこともたくさんあり、ネット世論へ少しの寄与はできているのかな、と思っています。

 

平成そのものだったインターネットは、このように社会に深く影響するようになりました。令和は、各個人がインターネットに対して人格と秩序を保ちながら積極的に発言を行い、優れた意見がシェアされ世論を作っていくような時代になって欲しいと願っています。