名刺文化は日米で全然違う
私は日本でしか働いたことがありませんが、業界柄外資系の会社とはお付き合いがあります。外資系と言っても中は日本人なので、英語を使うことなどほぼありませんが、たまに本国(ほとんどアメリカ)から外国人が同席することがあります。
彼らも一応名刺は持たされるのですが、どうも調べてみると、日本独特らしいですねこの名刺交換文化。下記はオンライン名刺管理で有名なsansanの記事なので間違いないです。
日本人は、名刺をその人の顔と考えることが多く、もらった名刺は失礼のないように大切に取り扱います。
でも、アメリカ人にとって、名刺は相手の名前や連絡先などの情報が書いてあるただの紙切れです。
名刺に対する思い入れもなく、名刺に関する意識も低いです。
だから、あなたが渡した名刺が、目の前でぞんざいに扱われることもあります。
メモ紙代わりにされたり、情報を書き写したり入力したりしたらクシャッと丸めて捨てられたりするかもしれません。
ここは、お国柄の違いと割り切って、驚かないようにしましょう。
そうか、確かに彼らは握手を求めて来たし、すごい圧でこちらを見てくるのは、アレはビジネスマナーだったのか。日本人は逆に、名刺に目を落としますし、お辞儀もしますから、相手の目をまじまじと見るなんてしませんよね。
よくよく考えると、いらっしゃったアメリカ人には悪いことをしたな、と思いつつも、郷に入っては郷に従え的なことも思い、とりあえず気を取り直しました。
アメリカ人も始めてあった人にどんどん握手していく文化だから、コロナ禍も日本に比べて欧米はがっつり広がっていったんだろうなということが容易に想像できました。距離感が随分ちがうんでしょうね。
コロナ禍で減る名刺交換
さて、日本における名刺交換ですが、去年でめっきり減りました。私のSansanに登録されている名刺の数は実は去年の1月あたりに1,000を超えて、さあどんどん増やすと息巻いていた矢先にコロナ禍で、リアル会議がぐっと減りました。
Web会議でも打ち合わせ自体はしっかりできるし慣れても来たので、大きな機会損失はあまり感じないモノの、そういえば名刺交換だけは失われたままだと気が付きました。
名刺交換って、相手のビジネスソーシャルネットワークに参加する、という意味が色濃いことに今となっては気が付かされています。一度でも名刺を相手に配ると、相手の仕事仲間の一部になれるのです。仕事をしていて困ったら、名刺から助けてくれる人を探して連絡してきてくれる。ですので、名刺交換の数を増やせば増やすほど、営業機会が得られ、自社売上との相乗効果はかなり感じられました。
関東県内で言えば、幕張メッセや東京ビックサイトで行われていた各種展示会も、名刺交換の良き演出場所でした。
だから、名刺交換が失われていることそのものが、現在のコロナ禍における営業機会の損失を象徴しているのだと思います。今、営業に困っている企業は、きっと入手した名刺の枚数が減っているはずです。
オンライン名刺交換
最近「オンライン名刺交換」なんてサービスが流行り出しているらしいので調べてみました。
「新しい生活様式」への対応が求められ、オンラインの商談や会議が⼀般的になりつつあります。今まで当たり前だった名刺交換ができなくなったことで、ビジネスをスムーズに進めづらくなり、営業力や受注率の低下をもたらしています。オンラインの出会いも正確に蓄積して、営業の課題を解決する。Sansanのオンライン名刺は、これからのビジネスに必要な新しい名刺のカタチです。
まあ、紙で交換しても、結局はSansanのEightに入れているので、そもそもEightと連動させりゃいいじゃん、というのはまさにその通りだなと思います。
ただやっぱり、あの「名刺交換」という昭和な文化って、プロセスそのものがソーシャルにおけるフォロー/フォロワーになるタイミングだったんじゃないかと思います。
もちろんオンライン名刺交換になると機械的に、どんどん名刺ネットワークは広がると思うのですが、省略し過ぎて、名刺への信頼性が減少しそうだなと懸念しています。
簡単に会えて、簡単に収集できる分、ありがたみが薄れるというか。
なんとなく埋めようがないというのはわかったので、とにかく早くコロナ禍を収束させて、リアル名刺交換ができる世の中に早く戻って欲しいなと思います。