Twitterでつぶやいた件、整理しておきたいと思います。
日本人は効率を上げることは好きな民族なんだけど、上げただけで満足しがちなように思う。
— orangeitems / ブロガー / note (@orangeitems_) September 13, 2020
空いた時間で全く新しいビジネスを考えたりと言った遊び心が苦手なのかもしれない。
特にIT業界には多いと思われる、効率化を追求するという仕事。非効率を指摘して、効率化する。これ自体は非常に良いことです。
一人で8時間かかる仕事を、効率化して、1時間で完了できるようにしました。さて、7時間余ります。じゃあ、仕事を8倍できるようになるから、売上8倍だー。
・・・とはなりません。
面白いことに、いくら効率化したところで、売上は1円も変わらないのです。だって、仕事が増えてませんから。むしろ、一日8時間の中で、目の前の仕事がちょうど始業から終業まで気持ちよく終わっていたのが、7時間、暇になっちゃう。この7時間の空きで、新しい仕事を受注できるような活動をすればいいですよね。しかし、製造部は製造部なので、営業はしません。
この7時間の空き、どう考えますか?。効率化するだけで満足するならば、効率化自体は仕事でもなんでもない、ということになります。働いている人からすれば、「余計なことすんなよ」ということにもなりかねません。
むしろ、メンバーを8分の1にしても成り立ってしまうので、労働者側からすれば効率化自体は仕事というより、穴を掘って自分が落ちるようなものになってしまいます。
最近はクラウド上でソフトウェアを公開する、SaaS(サーズ)というビジネスが非常に拡大していますが、ほとんどが「業務効率化」をテーマにしています。
業務効率化できたら仕事が楽になってうれしい・・というのは、業務時間中に仕事が終わらなくて毎日残業で、本業に影響が出て・・というケースなら使うべきでしょう。
ところが、単に楽になるために使ったら、SaaSの利用料は出ていくわ、社員の手は余るわで何が価値なのかわからなくなることも。
しかし、私が最近懸念しているのが、この効率化ビジネスばかりがはびこっていないか、ということです。コンサルもサービスも皆効率化のことばかり。効率化したあとのこと本当に考えてる?。余った時間の使い方、考えなければ、社員を遊ばせるだけだよ・・と。
生産性の記事にしろ、ムダ削減の効率化の記事にしろ、無駄なことを追い出すことはもはやブームのようです。それだけ、非効率な仕事の仕方はまだまだ日本全体にはびこっていて、それを揶揄することが正義のように見える表現が目につきます。それを専門とする仕事すらあります。
しかし、私はもはやその論調には全く興味が無くて、全て効率化したあとの時間、どうやって使うのがスタンダード?ということに興味が移っています。
じゃないと、効率化した後は、人員整理・・しかなくなりますよね。
そんな未来は希望がない。
常に、効率化した後の余った時間、有意義な使い方は何かということを最近は考えています。仕事している振りして給料をもらう、わけにはいかないので。
昨今の、効率化こそ仕事である的な流れがむしろ「時代遅れ」に見えてきたので、整理しておきました。画期的なサービスを立ち上げるための時間にしていきたいな。