ワークスアプリケーションズに、米投資会社支援
これは、良かった、と言えるのではないでしょうか。
社員をたくさん抱える企業ですからね。
米投資会社のベインキャピタルが企業向けソフトウエア開発のワークスアプリケーションズ(東京・港、牧野正幸最高経営責任者=CEO)に1000億円規模の資金支援を検討していることが21日明らかになった。ワークスアプリは人工知能(AI)を活用したシステム開発で注目を集めていたが複数の訴訟案件を抱え経営難に陥っていた。
直近の経営状況
経緯については、下記の通りです。
で、これを踏まえて直近の決算表ですが、下記の通りです。
まあ平たく言えば、会社資産519億円はほとんど借金となっていたということになります。しかもこれから訴訟を控えていてさあどうなる、といったところでした。
この状況で、1,000億円どーんと支援が来る。株主資本が1,000億円増えます。これで優良企業の出来上がりです。いやもちろん、訴訟の後片づけもあるでしょう。また、どうも会社分割もしそうですが、不良資産を切り離すとスマートになれる・・とベインキャピタルが判断したんでしょうね。
業績一変に期待
ベインがワークスの変革を行い企業価値を高めた後、単に上場させるのか、他の企業に売却するのかはわかりません。ただこれだけの投資を決め、訴訟の件までひっくるめて査定して決着した話ですので、期待せざるを得ませんね。
いくら財務増強ができたとしても、毎年の決算が復活しないと意味がありませんから。JDIも何度も財務強化した挙句、使い果たしてしまいました。そうはならないことを祈っています。
過去のベンチャーの雄が、大復活を遂げるのか。
期待しています。
追記
日経xTECH続報あり。
ワークスアプリケーションズは2019年6月21日、会社分割により主力事業である人事関連事業を売却すると発表した。ERP(統合基幹業務システム)パッケージ「COMPANY」と「HUE」の人事関連モジュールやそれに付帯するサポート事業などを投資会社に売却する。売却金額は明らかにしていない。
同社は2019年8月1日付で人事関連事業を継承する新会社を設立。新会社の全株式を投資会社の米ベインキャピタルに譲渡する。新会社の代表取締役にはワークスアプリケーションズの創業者の1人で、技術部門を統括している石川芳郎氏が就任する。
ワークスアプリケーションズは、会計やSCM(サプライチェーン管理)、グループウエアの「ArielAirOne」など、人事関連以外の領域のソフトウエア開発関連企業として残る。ワークスアプリケーションズのCEO(最高経営責任者)であり、同社の創業者の1人である牧野正幸氏が引き続きトップを務める。
思ったよりスキームは複雑・・・。
追記2
もっと詳しい情報が入りました。
経営難に陥っていたシステム大手のワークスアプリケーションズの再建策が固まった。6月21日、会社分割をした上で、収益源の人事システムなどHR事業を米投資ファンドのベインキャピタルに譲渡すると発表した。譲渡金額は約1000億円とみられる。年明けからの身売り交渉では「買収総額が500億円いけば御の字」(交渉関係者)ともされていただけに、ワークスアプリにとってはまさに「首の皮一枚からの大逆転」となった。
とりあえず最終的な形を持って、整理していきたいと思います。
当初の「資金支援」という形でもないような気がしてきました。