orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

ヨーグルトをビジネスとしてとらえてみよう

f:id:orangeitems:20190501183524j:plain

 

ヨーグルトをビジネスとして捉えてみよう

連休中と言うことで、変化球です。

ビジネスを自分の業界だけ見ていると、非常に視野が狭くなってしまいます。

たまには、全然畑違いのビジネスに興味をもってみましょう。

 

ヨーグルトの話です。

 

まず、ヨーグルトだけでこれだけ書ける下記記事の記者を称えたいと思います。

この記事をすべて読んで頭に入れるだけで、日本におけるヨーグルト市場の現状が手に取るようにわかります。普段目にしている情報が偏っていることがわかると思います。

 

www.ssnp.co.jp

プレーン市場は、ヨーグルトトップの明治(ヨーグルト事業規模は17年度2035億円)の「明治ブルガリア」、森永乳業(同557億円)の「ビヒダス」、雪印メグミルク(同561億円)の「ナチュレ恵」の3大ブランドで8割のシェアを占めており、17年度市場はヨーグルト全体(乳酸菌飲料除く)約4000億円(メーカー出荷ベース)のうち、プレーンは約1000億円。マスコミが乳酸菌のエビデンスを追うほどメーカーの個別の商品を持ち上げる格好になるため、ヨーグルト全体の活性化には結び付かず、またテレビ局が根拠性のないものは放映しないスタンスへ変わってきたことなどから、マスコミでのヨーグルトの露出が減り、前年割れ、踊り場となった。

 

ただし、上記の文章、きっと5回くらい読み返さないと理解できないと思います。情報処理しましょう。

 

・プレーンとは、味をつけたり果物を混ぜていないヨーグルトのこと。
・「明治ブルガリア」「ビヒダス」「ナチュレ恵」の3つで全体の8割のシェアを占める。
・ヨーグルト市場は年間約4000億円で、プレーンは約1000億円。つまり25%。味付き or 果物付きが75%であること。
・マスコミが「乳酸菌ガー」と持ち上げても個別の商品が盛り上がるだけで市場には影響しない。
・テレビが、根拠のない健康情報は取り上げないようになってきたことがヨーグルトに影響している

 

ということですね。プレーンの存在感は強いのですが、実は健康性の高い加工したヨーグルトの需要の方が全然大きいんですね。上記は2017年の状況でまずこれを頭に入れてから次に行きましょう。

 

消費者がヨーグルトに機能性を求めている

プレーンヨーグルトの18年4~8月の販売状況は、金額ベースで前年比3%~4%増で推移(ヨーグルト全体は前年並み=当社推計)、昨年度は踊り場だったが復調が顕著になっている。機能性ヨーグルトのヘビーユーザーの一部が、価格的に継続しやすいプレーンへ戻っていることなどで、カテゴリー内でのスイッチが進み、体に良いものの位置付け自体は変わっていないプレーンが受け皿となっている状況。

 

うむ、機能性ヨーグルトとは、「健康にいい」とされるヨーグルトですね。血圧とか、血糖値、中性脂肪・・いろいろ健康を悩ませる因子に効果があるとされるヨーグルトです。

この「ヘビーユーザー」、毎日のように食べている人が、結構高いので比較的安いプレーンに戻ってきているという状況・・なるほど。

 

下期は機能性の急成長に押され道半ばだった「プレーンの細分化」に、最大手の明治が再びテコ入れすることで、業界の長年の課題であるプレーンの同質競争(価格競争の悪循環)からの脱出への道が開けるか注目だ。ひと昔前と違うのは、機能性を買っていた人が自分なりのこだわりを、プレーンの中でも持ち始めたことで、細分化によって中身の違い、価値に改めて関心を集め、自分向けプレーン探しの購買行動につなげることができるか、下期は各社踏ん張りどころとなる。

 

ずっと食べるヘビーユーザーの動機が「機能性」なので、プレーンであっても何らかの訴求をできるほうが売上を伸ばす。各社の知恵が問われるとあります。

それだけ、ヨーグルトを食べるということは、健康にいいという機能と密接につながっているわけです。そりゃあそうか。ヨーグルトを継続して食べると、健康にいい。これがヨーグルト市場を支えているということを理解しました。

 

機能性にいったん流れた人たちが戻ってくる中で、注目すべきは「中身に関心を持つ人が増えてきている」(同)こと。“○○症予防”といった目的のために機能性ヨーグルトを買っていた人が、プレーンについても中身の価値に関心を持ち、価格ありきで判断しない消費行動にじわじわ移行していると思われ、この数年、大手商品より価格の高い小岩井乳業やフジッコの商品の販売が好調なことも、こうした背景が後押しとなっているようだ。

 

おお、消費者が価格より、機能を重点に購買するようになっているというデータは非常に興味深いですね。おいしい、ということより健康が非常に重要なポイントだということがわかります。

 

「“あなたに合ったヨーグルト”をテーマに、機能別コーナーに売り場を作り替えることを提案。今のところ機能性ヨーグルトだけでの展開だが、流通や最終消費者から評価を得ている」(乳業大手)。食品スーパーの都内一部店舗で実施されている「見つかる、あなたのヨーグルト」機能別コーナーでは、機能性ヨーグルトを「腸内環境」「生活習慣」「体調管理」の3つのコーナーに区分し、各社商品を陳列。これまでのブランド別陳列から、消費者の目的別陳列へ様変わりさせ、これをプレーン売り場でも同様に展開できれば、自分に合ったプレーン選びにつながるのでないかと同社は期待している。

 

ヨーグルトは、健康に効く。じゃあ何に効く?ということが消費者にとってとても重要ということですね。

 

トリプルヨーグルトが世の中に出たワケ

この流れで、はてなブログの特別お題キャンペーンに乗っかってみます。

トリプルヨーグルトという森永乳業の新製品を宣伝してほしいとのこと。この商品、2019/4/16に出たばかりです。まだみんな知らない。

 

でも、宣伝って、「買って!」と言っても意味不明ですよね。

このトリプルヨーグルト、実は上記記事のマーケティング結果を非常に反映した製品です。

だって、

・「高めの血圧(収縮期血圧)」を下げることができるトリペプチドMKP
・食後の「血糖値」「中性脂肪」の上昇を穏やかにする難消化性デキストリン

こちらの成分が全て含まれている、ヨーグルトなんです。機能性ヨーグルトの王様のような製品が発売されたということです。

一日1つ食べるだけで効果がある。臨床試験まで行っているので、「効いている感じ」ではないのです。効くのです。

エビデンスまで気になったら、下記バナーを確認してみてください。 

 

トリプルヨーグルト×はてなブログ特別お題キャンペーン
「トリプルヨーグルトを宣伝してみよう」

トリプルヨーグルト×はてなブログ特別お題キャンペーン「トリプルヨーグルトを宣伝してみよう」
Sponsored by 森永乳業

 

とりあえず森永乳業も「あてずっぽ」で発売したわけではなく、ビジネスの消費者のニーズを読み、満を持して世に出したことがお分かりいただけると思います。

せっかくなので連休中に買ってみるかな。ウォーキングの帰りにでも。

 

追記(2019/5/5)

近所のスーパーで売ってましたので買ってみました。

f:id:orangeitems:20190506104216j:plain

 

スッキリした飲み口でおいしかったですよ。

こんな機能があるなんて言われてもわからないくらいです。

130円くらいなので、健康に敏感な方はぜひどうぞ。