近視とVR
近視の方で一度でもVRを体験した方はわかると思うのですが、VRは基本的に視力1.0以上の人を想定しています。メガネをかけて装着できるVRの機械も中にはありますが、狭い空間の中メガネを入れるのは大変です。
苦肉の策で、「つる」のないメガネ、ショートテンプルエアフレームがJINSより発売されています。
Short Temple Airframe | JINS - 眼鏡(メガネ・めがね)
メガネを付けたままVRゴーグルをはめると「つる」の部分が痛いので、これを使って凌いでいる方もいらっしゃるようです。
ただ、やはりゴーグルの中にメガネを入れるのは、本来の没入感を害してしまうのは間違いありません。せっかくの魚眼レンズなのに、そこにメガネの視界を挟むことで視野を狭めてしまうんですね。現実のメガネはメガネの外も実際は(ぼやけて)見えていますがVRでメガネをしてしまうと、フレームの存在がすごく気になります。これはやった人にはわかるはずです。
苦肉の策
何か解決策はないかと言うことで、私が行ったのはシュノーケリングの度付き水中メガネです。
リーフツアラー(REEF TOURER) シュノーケル 度付き レンズ 水中マスク用 フレーム×1個 レンズ×2枚 セット ライトグレー RA0509
これである程度は楽しめています(VRはOculus riftです)。
ただ、これもフレームがある分視野を狭めますし、動くと多少ずれることがあります。また顔と近くなる分レンズが汚れる可能性も高くなりますので、最終的にはコンタクトレンズをつけるしかないのかというところまで追い込まれています。
でも、VRやるためにだけ、コンタクトレンズを買ってそのときだけ付けるのって、不経済も甚だしいと思うのです。
もしVRを広めたいのなら、近視対策こそ重要
VRをもっと一般に普及させたいのなら、コードをなくすことが重要なのではありません。近視の人がノーメガネでVRを楽しめるようにすることが重要です。偏見かもしれませんが、コンピュータに近い人は近視が多いです。私の周りもメガネの人が多いです。近視の人に制限のあるデバイスっていかがなものでしょうか。VRに手を出す層が近視が多いというのは、普及の阻害になっていると思います。
VRデバイスの設計には、どうにも日本人が中心に絡んでいないので、近視の多い日本向けの対策が遅れているような気がしてなりません。日本人はゲームしかり、プラットフォーム上でのコンテンツ作りがうまいので、日本をうまく取り込んだ方がVIVEにしろOculusにしろ、PSVRにしろ、Windows MRにしろ、得があると思うのですが。
むしろ、近視対策十分のVRが出たら、買いますけどね、Oculus riftを捨ててでも。
ユーザーに自分で工作させているようではダメで、VRメーカーが近視者でも楽しめるアダプターを安価に用意しないと、VRの爆発的ヒットはない、そう断言したいと思います。
ミライのつくり方2020―2045 僕がVRに賭けるわけ (星海社新書)