orangeitems’s diary

クラウドではたらくエンジニアの日々の感想です。

無理筋という言葉が氾濫しているので気をつけたい

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無理筋というワード

ブログを毎日書くようになってマスメディアから個人まで、ジャンルを問わずいろいろな文章を読むようになりました。おかげで仕事の上でも話題に事欠かず、相乗効果なのですが不思議といろんな言論に流行があることがわかります。単なる五感だけの流行語もありますし、文脈も含めた話の組み立てに及ぶ場合もあります。

ここ最近、強く感じていることがあります。

「無理筋」という言葉をご存知でしょうか。メディア含めてこの言葉が使われる場面が非常に多いと感じています。しかも、その使われ方に問題を感じています。

 

無理筋とは - はてなキーワード

将棋や碁で、理屈に合わない無理な手順・指し手。また、一般にそのような無理な手法。

 

将棋や碁が語源なんだということで言葉としては古いんだということがわかります。理屈に合わない無理なプロセスを指して言う言葉なようです。

 

使われ方がおかしい

ここ最近では、何らかの意見の衝突において、反対意見はロジカルではないことを指摘したいときに便利に使われている言葉のように思います。サイトブロッキングは無理筋だーーー例えばこんな風に使われています。

しかし、そもそもこの無理筋と言う言葉は、ディスカッションにおいて使われていた言葉ではないはずです。自身の取りうるいろいろな選択肢において、悪手となることが明らかな場合を表現して無理筋と呼んでいたはずです。

私は、他人に対して、無理筋と言う言葉は使うべきではないと思います。

他人は何らかの意図を持って意見を述べていてそこには必ずロジックがあるはずです。そのロジックを理解することをせずに、突っぱねる意思が「無理筋」と言う言葉に見えるのです。自分の選択肢に対して無理筋と言う言葉を使うことはあれど、他人に向かってしかもインターネットを通じたメディアの場で、無理筋と言う言葉を使うということは、単に感情的になり相手の理解をしないという場合の攻撃的な言葉に映ってしまうのです。

 

口げんかの言葉のよう

無理筋という言葉をタイトルや結論に持ってきた記事などは、ほぼ誰かの意見のロジックをあれこれ否定して、そのまま終わる記事ばかりです。引用はしませんがご興味があれば検索してみてください。

また、ツイッターやはてなブックマークでのコメントで無理筋という言葉が出てくると、「否定するより対案を出す方がよっぽど生産的なのに」と思う場面が多いです。

面白いもので、無理筋、と言う言葉が使われた文の周りを見てください。屁理屈とか話にならないとか忖度とかデマとか、貶めるとか虚偽とか異常とか、ひどいものですよ。このあたりはデータサイエンティストの分野かと思いますが、今、無理筋と言ったら周辺にはネガティブワードが5つくらい落ちているような状況かと思います。

もし、論客を決め込むならば、無理筋と言う言葉を控えたほうが良いと思います。かなり便利な言葉です。「忖度」と同じくらい相手をやり込めるには便利な言葉です。しかし、やり込めるために言葉を発するのならば、自分の品格(ブランド)を下げてしまいます。自分が言ったことや成したことの価値を下げてしまいます。

誰かによって尊敬され、重用される人の言葉は、かなり冷静で、落ち着いていて、それでいて示唆に富みます。周りの人は大事にその言葉に聞き入り、意味を感じ取ろうと必死になります。相手を傷つけるための言葉を発する人はそんな扱いになりません。品格を落とすことで、周りの人に軽んじられ、重要な仕事を任されないまま社会に攻撃的なまま活躍できない状態となりがちです。

 

以上の考えをもって、無理筋と言う言葉に潜む危険性をまとめました。反対意見でも穏やかに聞き、無理筋という刺激的な言葉を使わずとも、対案を持って生産的な議論ができるようになりたいと自らを戒めたいと思います。