orangeitems’s diary

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RPAはもうからない? 富士通、RPAを中心とした業務変革サービスを開始

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もしかしてRPAってもうからない?

RPAは明らかに世の中に浸透してきているとは感じていますが、ビジネスとしては少し限界を感じたニュースです。

 

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富士通は、オフィスや現場フロントの業務を変革する新たなサービス「ACTIBRIDGE」の提供を開始した。2020年度末までに40億円の売上を見込む。

 このサービスは、時間や場所に捉われない柔軟な働き方に対応した環境を整備するソリューション群に加え、業務そのものを変革するサービスを体系化したもの。オフィスや現場における作業の効率化や自動化、人の能力を超えた生産性や品質向上を実現し、働き方を大きく変革する。デジタルコンサルティングによりユーザーの業務課題を可視化し、検証を行いながら最適なテクノロジーやナレッジをインテグレーションする。

 

富士通の年間売上っていくらだと思います?

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2017年度については、富士通が売上高4兆983億円(前年度比0.8%減)

 

売上4兆円(連結)の会社の目標が40億円。申し訳ないですが、RPAってきっと単体では儲からないのが理屈なのがわかってしまったのだと思います。RPAで儲かるのは誰か、導入した会社です。人件費削減です。

RPA自体は単なる人の操作をトレースし、ある程度の柔軟性をもって現場のオペレーションをマクロ化する仕組みです。システムのようにKPIは計りづらいものです。したがって数千万、数億とかいうトレードがなかなか成立しないのでしょう。

かつ、結果が出るまでには、業務プロセスの分析など泥臭い観察や文書化などをしなければいけません。富士通としてもRPAが過度な生産性の向上を確約し数億のビジネスができるプラットフォームではないと認めているようなものだと思います。

 

だからといってRPAに取り組まないのはダメ

RPAは富士通にとって、周辺システムや既存パッケージを売るための入り口にしか過ぎないのだと思います。お客様と信頼関係を築いた上で、システム化すればよいものを切り出してRPAと切り離したり一体化したりして、次期システム構想に食い込んでいきたいということではないでしょうか。

でないと、2年後に40億が目標のビジネスをわざわざ立ち上げる合理性がわかりません。繰り返しますが、4兆の売上を持っている会社が40億を3年かけてやるのは不合理です。ここが目的ではなく、あくまでも手段であることがわかる数字だと思います。

 

RPAはAIの全く逆のアプローチ

AIはたくさんの無尽蔵なデータを、人間のニューラルネットワークの仕組みを応用して最適解を見つけるというアプローチです。

RPAは、あくまでも人が必要性を見出したプロセスを、既存の技術を用いて柔軟にプログラミングするアプローチです。

これは真逆と言ってもいい話です。RPAの本質はEXCELマクロができる人が現場の事務作業を100倍楽にした、という話とひどく似通っています。AIの目指すイノベーションとは真逆だと思います。

SIerは、Excelの氾濫を食い止めるために、システムを作ってきました。今度はRPAが氾濫します。それを食い止めるためのSIerです。この図式で言って、RPAを富士通が中心に置くはずがないと思っていましたが、やはりこの売上から見てそういう見方をしているのではないか、と思いました。

なかなか興味深い「40億円」という数字でした。