orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

プレイングマネージャーのやめ方

 

20代のころから、ずうっとプレイングマネージャーだった気がしている。自分がプレーヤーであることが前提とし、そして仕事のことを知っているから、人を付けるので部下の面倒を見て欲しい、と。いろいろな現場を経験したが、随分この図式は変わっていない。

私も、いつかいつの日か、プレーヤーは卒業しマネージャーに専念するとばかり思っていた。しかし、思っているだけでは世界は変わらないようだ。

プレーヤーは育つとグッドプレーヤーになり、そしてスーパープレーヤーになっていく。結局はこの路線から降りていないようだ。技術は日進月歩で新しいものが出てくるので、それに対応していると持っているものは古くはならず、いつまでも第一線でいることは可能なように思える。そして、そんなことが長時間できている人は業界でも少なく、大企業においてはプレーヤーを外れてマネージャーになることはざらで、そういう人の方が多いんじゃないかな、と思う。ところが、私はプレーヤーから降りないことに成功してしまったようで、ふと気づいたら、永年名誉プレイングマネージャーになってしまいそうだ。

プレイングマネージャーが陥るワナと、その脱し方について良い記事を見つけた。

 

www.itmedia.co.jp

マネジャーになるには、プレイヤーとして成果を出してきた自分をリセットして、異なる競技にゼロからチャレンジするという意識を持たなければならない。しかし、プレイヤーの延長線上だと捉えている人が多いためにマネジャーへの「移行」が上手くいかず、結果としてプレイングから脱することができないマネジャーが増えているのだ。

 

やっぱりそうよね、そして増えてるんだ、と。

この記事、私の心に痛いことを言っている。

 

 上位20%のマネジャーと上位20~50%の違いはどこにあるのか。上位20%のマネジャーの大きな特徴は、メンバーに組織の目標を示したうえで、自分がやるのではなく、メンバーにやってほしいことを具体的に設計・提示することによって組織成果を出せること。自ら率先してプレイングするのではなく、部下に成果を出すための具体策を提示し、部下の成長を支援できる人が、評価されるマネジャーだと言えるのではないか。

 

そうなんだよね。自ら率先して動くことが、必ずしもいいこととは限らないことがポイントなのはすごく最近、理解している。

動くにしたって、メンバーができないことがわかっていることに限って、その時は私がやるんだけど、一緒にメンバーも見学し、「次回はよろしくね」とやらなければいけない。

基本的なことなので、今までもやってきたが、特に最近は鉄則として守っている。むしろ、どれだけ自分が動かなくてよくなったか、を自己評価のものさしにしている。

 

 マネジメントにおいて重要なのは、組織で成果をあげるための仕組みをつくること。もちろん、メンバーが今できないのであれば、できるようにさせる必要がある。そのためには「早くできるようになりなさい」と求めるだけでなく、例えば「簡単にできる工夫をする」とか「工程を分けて分業する」といったやり方も必要となる。

 

本当にすごくいいことを言っていると思う。この「分業」と言う考え方は非常に重要。

プレイングマネージャーを卒業したいなら、自分と、部下たちを別々のグループに分けて運用したほうがいい。部下たちのグループで仕事の一次受けをさせて、その仕事をモニターしながら、難易度やリスクが高いものについては手を入れる。この役割分担を明確化したほうがいい。グループに名前をつけてもいい。フロントとバック、のような分担をして、できるだけ部下に主体的な運営をさせる。

始めのうちは、とはいえ、部下たちは何もできないと思う。それはそれでいい。1つ1つ、この仕事はそっちでやってね、と切り分けていく。ここからは長い戦いとなる。それでも時間と共に、仕事はだんだんと部下たちに寄って行く。

かつ、部下の基礎的な教育もしなければいけない。業務の中だけでは教えきれない部分はある。別途定期的に時間を取って、分からなければいけないことを順次説明していく。

 

 最後に、マネジャーにはメンバーを信じる気持ちが欠かせない。よく、「私以外できないから自分でやる」と口にするマネジャーがいる。部下にやってほしいのにやってくれない悲しさや、自分だけが頑張っているような孤立感から、このような発言をしてしまうことがあるかもしれないが、部下に期待することを諦めてはいけない。マネジャーは、メンバーができるようになる方法を考え続けなければいけないし、できるはずだと信じ続けることが重要なのだ。このような気持ちを持たないマネジャーは、永遠にプレイングマネジャーに甘んじてしまうだろう。

 

そう、本当にその通り。部下を信じること。部下がやらないのは、取り決めが甘いのだと思う。ここまでやろうと約束したらやると思う。約束を破るのは仕事ではないから。期待するというより、取り決める。取り決めをお互い守って、そして信頼関係を構築する。気分で仕事を動かさない。いずれ時間が経てば、いつのまにか部下たちがいろんな仕事ができるようになっていて、自分の手が余る瞬間に気が付くだろう。そこで初めてプレイングマネージャーが、マネージャーになれる。

私も志半ばだが、この記事はすごくしっくりきたので、困っている人がいたら読んで欲しい記事だ。