orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

クラウドは伸びれど、インフラエンジニアの仕事は続いていく

 

この記事を読んで、思い当たる節があり。

 

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 調査会社のIDC Japanは国内クラウド市場予測を発表しました。発表によると、2021年の国内クラウド市場規模は4兆2018億円で、その5年後の2026年には約2.6倍の10兆9381億円になるとのことです。

 

文脈上、グラフを転載します。

 

 

そう、この二つの色。世間はクラウドと言うとこの二つの区別がついていない。なんでもかんでも先進的と言われるけど、この下のほう「リプレイスメント/効率化」の部分はオンプレミスからクラウドへの移行が目的で、その利用方法は過去と変わりがない。

そうなんだけど、でも注目してもらいたいのはこの面積が今後5年間で変わらないこと。需要が下がるのではなく、一定の市場を維持するという話だ。

で、今クラウドでドヤ顔をしているのは青い方にいる人たちだ。投資も盛んだし、5年後には水色のほうを追い越すという。

ま、それはそれで追い越されるのかもしれないけど、でもだからと言って市場を食われるわけじゃない。絶対に必要なんだよね、水色の社内の基幹的な部分のシステムは。

こんな状況なので、クラウドとは言えそんなに殺到するほど人気がないのが水色の部分。むしろ水色のことをやっている人たちも青い部分に行きたそうだから、年中人手不足な感じがしている。でもさ、水色の部分があるからこそ、青い部分ができるのであって、ね。

会社の社内情シスが扱う社内のITに近い部分が水色の領域で、会社が顧客向けに提供し価値を稼ぐのが青い部分。これからはデジタルでどんな企業も食べていかなきゃいけないから、青い部分が伸びていると筋書き。

青い部分はインフラだけじゃなく、アプリケーションのいろんな仕組みも担うので、きっとインフラエンジニアがこれだけ潤うという話じゃない。ただ全体としてはまだまだ人手はいるんだなと言うことだけはわかる。青だろうが水色だろうが。むしろ青い部分はまだまだ未確定な部分も多い。そんなに世の中がデジタルを前向きに受け入れるのかどうか未知数だ。どうなの、世の中の隅々にわたるまで、そんなにデジタル化しようとしているの?。

また、だからと言って、そんなにクラウド基盤が寡占に突き進んでいいものかという疑念もある。社会がそんなに、外資の特定クラウドに乗っかって、その上「日本撤退します」って言われたらどうするんだろうね。

保守的に考えると、

・クラウドが何らかの理由で無くなったらオンプレに移し替えることのできるシステム構成であるかどうか。

・クラウドもオンプレも動かないときに、超アナログで対応できるかどうか。

この2段階の考え方、みんなあえて考えないでいると思う。

はるか昭和の時代は、みんな電卓とキングファイルとファイリングが仕事だったわけ。コピー機にへばりついてコピーする仕事すらあったわけ。

もうそんな時代に戻れないよ、とはいいつつ、戻れないなら仕事しないんかいと。頭の片隅にでも、Bプラン、Cプランは必要だ。

そういう意味でも、デジタル利用は今後広がる一方で、かつデジタルが何らかの理由で使えない時のシミュレーションが必要となる。それはインフラエンジニアなしではできない。

あえて、クラウドファーストの状況でも非クラウドの構成を考えたり、クラウドを退避することも考えること。今後これだけデジタルが伸びるからこそ、生まれる仕事だと思える。