orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

やる気を出すためにはどうすればいいか

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やる気が出ないという悩みが存在するのは知っている。

やる気が出ないというのは生きていく上で最大の障害になり得ると思う。それが休みの日で、遊ぶ気が起きないとかなら別に家でごろごろする気になればいいだけだが、こと「やる気」と言った時点で、本業だ。学生なら学業。社会人なら仕事。

本業のやる気がない状況を放置し、行動に移し本当にやらないと、いずれ問題が起き始める。成績が落ちる。落ちたことを問題にされ、それが待遇にまで伝播する。

やる気はあった方がいい。あった方が良いのになぜ無くなるのか。

そのうち、悩みだす。やる気が欲しい。やる気を出すためには何をすればいいのですか、と。

悩みがますますひどくなると、自分はやる気が出ない病気なのではないかとまで言い出す。どこかにスイッチがあって押してもらうと出るのではと、他人を頼るが往々にしてそれでやる気が出た話を聴いたことがない。

 

やる気を出すためにはどうすればいいか。それはソーシャルである、と思う。人と関係性を持ち、期待されること。誰かにそうしてほしいと頼まれること。そうしたことで誰かが喜ぶこと。やる気を出すためには一人で地面に立ってても降りてくることはまずないと思っている。誰かが自分に作用し、それを処理して自分が次は誰かに作用し、そして誰かと自分の間で、調和が発生する。

やる気とは自分と他人という点が、線になるときに生まれるエネルギーのようなものだと解釈している。

自分のために自分がやると言うとシンプルで美しいのだが、人の動機はそれでは生まれない。誰かの役に立ったり、期待されたりで、思われた分だけやる気が出ると思っている。つまり、誰の役にも立てず、期待されず、思われないのであれば、やる気は出ない。

本屋に行くと今ではたくさんの教材にあふれていて、がんばれば無料でもインターネットには資料が落ちていて、かき集めれば安価に勉強できる環境にある。しかし、人々は高いお金を使って学校に行ったり、リモートで授業を受けたりする。これはなぜかというと、教えてくれる、リードしてくれる人を手に入れ、自分のやる気を引き出してほしいからだ。だから勉強を身に着けるという目的がしっかりあるのに、なぜかやる気が出ないと思う人は、自分の行動プロセスに他人が介在しているかどうかを点検するべきだ。環境において、誰も自分の仕事を見ていない。褒めない。期待されていない。そんな環境に置かれていてやる気が出ない。その上「あなたはモチベーションが低い」とさらに否定され、やる気が出ないのを更に悩む。これは明らかに負のループとなっている。

やる気があるから、何かをやるのではなく。やる気の出そうな環境を探すことがまず大事なのである。誰かが自分のやる気を出させるきっかけを持っているのなら、その場所を探すことがやる気を出すことより先なのだ。

ここ最近で体験したのがフルリモートでの仕事。初めのうちは目新しくて、どう生産性を維持・向上させるか頑張ったが、そのうちやる気が減退していった。しまいには現状の最低限の仕事を継続させるだけのモチベーションしか残らなくなってしまい、これでは仕事に対して背を向けているのと同じだと感じた。オフィスに戻ったのは二か月ほど前だが、チームで集団で動くことで、自らのやる気が復活しているのを感じた。

オフィスに物理的に集まることで、ソーシャルが復活し、自分に期待してくれる人が見える化した。そして自分が期待することでやる気が出るメンバーも目撃した。この一年のフルリモート体験が、やる気のメカニズムを痛感することになった。

この仕事は、コンピュータに携わることはとても自分にフィットしているとは思うが、やはりやる気というのは好きとか嫌いとかで発生するものではなかった。誰かの役に立ったり期待されることで発生するのだ。だから、自分の心の中をずっと眺めていても、やる気が生えてくることは決してない、と思う。

ぜひ、やる気に悩んでいる人は、やる気のない自分を責めないでほしい。やる気を発生させる場所を探してほしい。コツは、好きなことにこだわらないこと。それより、たくさんの人が困っていて、しかも参加している人が不足している場所を見つけること。そうすれば自動的に参加することでみんなが自分を期待する。そこに、やる気が落ちていると思う。