orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

最近のストレージはすごいのね:HPE Alletra

f:id:orangeitems:20210528165517j:plain

 

 

もう最近はパブリッククラウドしかさわることがないので最新のストレージサーバーを触れる機会などほとんどない。一時期はストレージとの会話の日々だったのだがえらくお守りが大変だった記憶がある。

・ディスクが良く壊れる→ディスク交換のため何度も立ち会いをさせられる

ファームウェアのバグを踏んで停止→冗長化していても踏むものは踏む

例えば東京証券取引所の障害もストレージ絡みだったので、業界においてストレージはいつでも悩みどころではある。仕様通り動けば問題ないのだけど、リリース直後には問題は起きないんだけど、数年ぐらいしてたまたま条件が一致したり、ストレージを利用するソフトウェアがアップデートすることで影響を受けたりと、なかなか大変な代物ではある。

また、物理的にも重かった。昔のハードディスクは3.5インチだったので、それを数十本搭載したら激重である。一人で動かせなくなり、必ず二人もしくは数人で持ち上げて、サーバーラックにマウントしないと、命の危険すらあった。

例えば2008年のNECのストレージを見てみる。

 

www.nec.co.jp

 

ラックマウントする16Uのモデルで、なんと233キロある。私の記憶とも一致しており、ディスクの数だけ重みは増え、233キロだと一人ではとても持てない。

 

さて、それはともかく最新のストレージの話。

HP Alletraという、HPEの最新モデルのニュース。

 

cloud.watch.impress.co.jp

日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、HPE)は27日、HPEストレージの新ビジョン「Unified DataOps」を具現化するためのデータ駆動型サービスプラットフォームとして、新ストレージブランド「HPE Alletra(アレットラ)」、および「Data Services Cloud Console」、「Cloud Data Services」を発表した。

 

もうね、IT業界は、新製品を出すときはいつも「最先端」だし「最新」なのであまり新製品記事を真に受けるわけには行かないけど、私がストレージを触っていたときからは随分時が経ってしまった。アップデートしないと、ね。

 

ストレージの領域は、20年間変化していないのが実情

やっぱりそうなのか。

 

サイロ化されたシステム構成や多くの手動オペレーション、リソースの浪費、ビジネスリスクの増大など、デジタルトランスフォーメーション(DX)を妨げる要因ともなっている。

わかる、わかるぞ。

ストレージ、ちゃんと運用しようとすると、めんどくせえんだ。

サイロ化というのは、こんな話。

 

www.ntt.com

 

サイロって、この前牧場物語やってて出てきたくらいの記憶しかない。

牧草を保管する建物だった。

 

それぞれNVMeを全面採用した最先端のオールフラッシュアレイとなっている

NVMeと言えば、自作PCで、NVMe M.2のSSDを使っているが、ストレージの世界ではもうメインとなっているらしい。あれ、軽いし小さいし壊れにくいし良いもんね。

 

こんな感じので、メモリと見違えるくらい小さくて軽い。

最近作ったパソコンは、SATAのハードディスクやSSDも入れてないので、パソコンのケースの中身は最近はマザーボードと電源と、空気しか入ってなかったりする。

一方で、ストレージサーバーに差し込む2.5インチ NVMe SSDは、こんな形をしているっぽい。

 

pc.watch.impress.co.jp

 

まあエンタープライズ向けなら、M.2みたいな外装だと頑丈じゃないし、取り付けも大変(特殊な小さなネジが必要)なので、こういうスロットに刺すタイプがいいですよね。でもそれでも小さく軽くなったよなあディスクって。昔、一人で、100本ぐらいの袋詰め&段ボール詰めのハードディスクを一人で全部開梱して、ストレージサーバーに入れていくのに二日ぐらいかかったんだけどな。

 

各機種の特長としては、「HPE Alletra 9000」は、Primera OSによりミッションクリティカルなワークロード向けに最適化されたハイエンドアレイ。ベースシャーシに、48本の2.5インチNVMe SSDを搭載可能で、業界最高クラスのパフォーマンス密度を実現している。

 すごい。ただこれだけは、軽く小さく速くなったでおしまい。知りたいのはここからだ。

 

『Data Services Cloud Console』は、クラウド運用と統合データ運用を可能にするためのクラウドコンソール。パブリッククラウド上に配備されたコントロールプレーンにより、Webブラウザを通してどこからでもコンソールにアクセスすることができる。

 これって、ストレージサーバーの設定変更は、全部パブリッククラウド上の管理画面から行うってことだね。おお、新しい。

 

『Cloud Data Services』では、同コンソール向けに、各種クラウドデータサービスとクラウドインフラストラクチャサービスを一元的に提供する。クラウドデータサービスでは、データの移行・保護・分析などデータ管理を自動化するサービスを、クラウドインフラストラクチャサービスでは、データインフラの展開・管理・最適化などのインフラサービスを順次提供していく。さらに、AI主導のインテントベースのプロビジョニングにより、ワークロードに最適化されたインフラを数分で配備することができる。

 抽象的な話だけど、ストレージサーバーと、パブリッククラウドのサービスを横断的に提供するって話・・だね(多分)。

 

Data Services Cloud Console」のセキュリティデザインとしては、コンソールからオンプレミスのアレイ上のデータにはアクセスできないようにし、コントロールプレーンとして、アレイに命令を出すだけとしている。また、通信に利用するポートは内から外のみに限定。アレイからコンソールに対して、セキュアなトンネル通信が作られ、その中でコミュニケーションを実現する。さらに、管理者は、ユーザーごとに権限やアクセス範囲を規定することが可能で、多要素認証やロールベースのアクセス管理にも対応している。

 まあ、データが詰まっているストレージを、パブリッククラウド、しかもどう管理しているかよくわからないものとつなげるっていうのは、経営者は気持ち悪いかもしれないね。ただ、この話の通りであれば、データそのものがパブリッククラウドに流れることはなさそうだ。

 

おそらく、保守サービスは一体になっていて、パブリッククラウド上の管理プレーンで障害を検知しようものならプロアクティブにHPE(ベンダー)が動いて、連絡してくれそう。以前はね、データセンターに一日一度行って、アラートランプ(だいたいオレンジ)が光っていないか確認する仕事があったものだけど。

ハードウェア、ソフトウェア両面で進化してるなーと思いつつ、クラウドでストレージサービスを簡単に使えるのはこういった進化に支えられているし、今も運用しているシステムエンジニアがいると思うと感謝しかない。ありがとうございます、といつも思ってサービスを使っている。

あ、ちなみに、このHPE Alletra 9000の「重量」だけど、

 

buy.hpe.com

Weight (metric)HPE Alletra 9000 with 2 nodes: 49.1 kg; HPE Alletra 9000 with 4 nodes: 70.9 kg; (weight includes chassis, controllers, and PCBM, no drives or adapters

 

49キロとか70キロとかって、冒頭の233キロとかと比べるとぐっと軽くなってる・・、けど多分ディスクも全部差すと、やっぱり一人で持ち上げるのは少し厳しいかもしれない。