orangeitems’s diary

クラウドで働くインフラエンジニアの日々の感想です(ほぼ毎日更新)。

袋小路の先にあるもの

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5/4総理会見と玉音放送 

昨日の総理会見を見てわかったけど多分これは敗北なんだと思う。かの太平洋戦争で昭和天皇が玉音放送で語ったことと大いにかぶる。

 

www.huffingtonpost.jp

私は、アジアの解放のため日本に協力した友好諸国に対し、遺憾の意を表明せざるをえない。日本臣民も、戦死したり、職場で殉職したり、不幸な運命で命を落とした人、またその遺族のことを考えると、悲しみで身も心も引き裂かれる思いだ。また、戦争で傷を負い、戦禍を被り、家や仕事を失った者の生活も、とても心を痛めている。これから日本はとてつもない苦難を受けるだろう。臣民みなの気持ちも、私はよくわかっている。けれども私は、時の運命に導かれるまま、耐え難いことにも耐え、我慢ならないことも我慢して、未来のために平和を実現するため、道を開いていきたい。

 

総理は「断腸の思い」と語ったけれど、太平洋戦争で無条件降伏をしたけれど日本は残った。日本という国家は明らかにその戦争の影響を今でも引きずっている歪な国家だと思うけれど、それでも立派に国はある。したがって、希望を失うことはない。負けても存在する。だから新型コロナに敗北したら国家がなくなるわけではない。敗北を認めないと逆に滅んでしまう。日本と言う国は敗北を認めることができたから生き残っているわけで、今回も、敗北したのだ。

 

敗北

5月7日以降なにがあるのか。継続するだけだと言うが継続できない人たちが大いにいる。

9月入学の話は結局のところうやむやにされたから、いくつもの学校はオンライン授業を含めてどうにかして開校手続きをとるだろう。そうしないと受け取った授業料を返却しなければならずそうなると学校にとって致命傷となる。どんな形でもいい。不完全でもいい。とにかく開く。失敗したら反省すればいい。成果が上がらなければ改善しよう。

5月6日までは緊急事態宣言に基づき休業します、と言っていたいくつものお店も対策を施しながら開店するだろう。政府の支援金なんて、企業の運転資金を賄うような規模では全くないので絶対に開店したほうがマシだ。都会の真ん中にあるようなお店より、ベッドタウンにある店舗の方が顕著ではないかと思う。そういった店は開店すれば、いつもの客入り以上だ。今は新宿、渋谷、池袋、名古屋、梅田といった中心地より、郊外の店舗のほうが人が集まる。休業しながら思ったことだろう。今店を開けたらいつもより売上が見込める。でも5月6日まではがんばろう。しかし、もう敗北してしまったのだ。敗北した政府に何を期待しようか。国民レベルで生き残って行かねばならない。今できることは何かと考え、ある程度社会が許す範囲で、店を開いていくしかない。

そんな状況を踏まえると、きっと5月7日以降大きな変化が起こる。思った以上に店が開く。これは予想しておきたい。休業中に病院、スーパー、ホームセンターなど空いている施設を大いに観察した人々。そうかフェースガードを店員に着けよう。アルコール消毒は絶対だ。換気が必要だ。そうやっていろいろ学んでいて開店するとしてもいろんな工夫が必要なのだと言う知識を得た。そして緊急事態宣言が解除されても導入しなければいけないのではないかと半ば覚悟を決めていたはずだ。しかし、予想に反して解除されず5月31日に延長されてしまったのだけれど、それに付き合っている余裕はない。おそらく、彼らは6月以降の延長だって視野に入れているはずだ。このまま付き合えば自分が会社が死んでしまう。生き残らなければいけない。といった思考で、多くの店が開き始める。

今は自粛警察という物々しい言葉が生まれ、自粛しない店舗に嫌がらせをするような行動が横行し始めるけれども、きっとたくさんの、自粛しない店舗の登場でむしろ、生活を守れ、店を開けさせろといった勢力が結成されると思う。その行動が正当化されるくらい政府の対策は不十分で、疫学においては完全に正しいことを言っていても、経済学においては完全に対応が抜け落ちていることを5月、もしくはそれ以降も引っ張ろうとしているのだから、全体として反作用の力が5月7日以降顕在化するのは避けられないと私は思っている。

 

闇市

前段の玉音放送の文面を見ても思うのだけれど、日本人は完全な敗北を、前向きな言葉に変えてエネルギーにするのが得意な国民性を持つ。災害の多い国で、自然の猛威に対して無力な場面が度々あって、そこから国民の団結力で何度も復興してきたことの作用だと思う。しかし、今回ばかりは、ポジティブな言葉で取り繕っても仕方ない。

我々は、新型コロナに敗北したのだ。

ここからは戦後だ。戦後どうやって日本は復活したか。

 

www.homes.co.jp

厄難が起きることは想像したくないし、闇市を手放しで礼賛するつもりはないが、戦後の、生きていこう、とにかく食わねばという逞しさ、勢いを今の私たちは持っているかという質問と考えると、答えは微妙だ。

もし、終戦直後のようにあちこちに空き地があり、そこで煮炊きをして食事を提供、生活費を稼ごうと考えたとしても、同時に保健所の許可を取らねば、空き地で火を使う許可はどこにもらうのだろうと考え、実行には至らない。今はそういう人が少なくないのではなかろうか。終戦時に生まれたような秩序、法律、空間の空白がもう一度、生まれるとしたら、その時、私達の時代は何を生み出せるか。答えは人それぞれに違うかもしれないが、一考してみても良い質問だろうと思う。また、それは同時になぜ、闇市が人を惹きつけるのかという質問であるのかもしれない。

 

以前「こんなの、もたない」という記事を書いた。もたないのだ。だからこそ、今後必要なのは、敗北後に生み出す力だ。それは、上記、闇市のように、国が統制できないアンダーグランドなものになると思う。これは混乱や秩序の崩壊をはらんだものではあるが、敗北後に必要なエッセンスだと思う。きっときっと、もたない人々がムーブメントを興す。

昨日の敗北会見をそういう風に見れば、5月7日以降何が起こるか、想像できるのではないだろうか。