一見すごいソフトバンクの「半額サポート+」
ソフトバンクの「半額サポート+」のニュースに関して、台風情報等に紛れて流されそうな話なのですが、これはよく見るとすごいサービスなので注目してください。
ソフトバンクは、端末代金の割引プログラム「半額サポート+」を9月13日から提供する。プログラムの加入は端末購入時に受け付け、390円の月額料金がかかる。
ソフトバンクが、新たな端末購入補助サービスとなる「半額サポート+」を発表。2019年9月13日から提供する。
半額サポート+では、対象機種を48回払いで購入して加入し、25カ月目以降に同社が指定する方法で指定機種を購入すると、割賦代金の最大半額が免除される。他に、旧機種を回収すること、査定条件を満たすことも残債免除の特典の条件となる。プログラム利用料として、月額390円(不課税)×24カ月が発生する。
格安SIMユーザーでもドコモ/AUユーザーでも、この半額サポート+を使えるのかというのがまずすごいところです。
しかし、落とし穴があります。
落とし穴はSIMロック
さすが通信会社というべきか、トラップが仕掛けられています。
ただし、分割購入のため100日間のSIMロックが施される。このため、他キャリアのユーザーが申し込みした場合でも、100日間はLINEモバイルやワイモバイルを含むソフトバンク回線のみでの通信に限られる。実質的な囲い込みではないかとする記者の質問に対し、同社代表取締役副社長執行役員兼COOの榛葉淳氏は、「お客さまに(スマートフォンの買い方の)一つの選択肢として提供する」と説明。また、「総務省とも相談している。このプログラムを問題なく提供できると思っている」と述べた。なお、他社ユーザーは一括購入(こちらは即日でのSIMロック解除が可能)のほか、24回払いでの購入も今後可能になるとしている。
これなら、YモバイルかLINEモバイルで、端末はピカピカ、ということになりそうですね。100日間使えない端末を誰が買うと言うのでしょうか。
SIMロックフリーなら、特にiPhoneユーザー向けになかなかのサービスだなあと思ったものですが、そんなに話はうまくはいきません。
今後について
総務省がこのサービスについて何も言わないかどうか。
普通に考えて半額サポート+契約中は解約しませんよね。
上記が公式ページの説明です。
半額サポート+やめますーと言っても、2年間経たないのに端末を返す人はいないでしょう。未払いの差額分もプログラム利用料も支払い、端末も返すんですから・・。
で、半額サポート+を使って2年後に端末を返し次の機種に乗り換えたときも、また次の機種にSIMロックは続くわけですから、無限ループするよね、と。
ソフトバンクなりワイモバイルなり、LINEモバイルなりでソフトバンク体系で生きていくのならば、このプランはとてもいいです。分割プランって感じですが、どう考えても他社キャリアには動けません。100日間のSIMロックがその根拠です。
ちなみに、上記インプレスの記事の中に、「端末補助は2万円まで」を抜けるからくりが書いてありました。
法改正による10月以降の新制度では、通信契約と組み合わせた端末代金の割引には最大2万円という制限があるが、半額サポート+は他社ユーザーが端末だけを購入する場合にも利用できるため、この規制には抵触しないと説明。他社ユーザー向けの半額サポート+は9月26日から提供される。
こんな言い分通るのか・・。
もしこのビジネスに何の物言いもつかないとしたら、これは他社も同様なことをやってくるでしょう。そして今のところドコモがこれを一番やりたくないのでは、と思います。なぜなら、ソフトバンクと違ってドコモ回線を使う格安SIMベンダーが自社資本にほとんどいないからです。
ドコモから半額サポート+的なプランで端末を買って、回線は格安SIMを使われるのは本当にイヤなのではないか・・と。
少し面白くなってきたので今後も注視します。