orangeitems’s diary

40代ITエンジニアが毎日何か書くブログ

ドコモのスマホおかえしプログラムって得なの損なのどっちなの

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分離プラン、とはこういうことだ

だんだんと、キャリアの分離プランに対する戦略が見えてきましたがここに来て決定的なニュースですね。

 

k-tai.watch.impress.co.jp

NTTドコモは、スマートフォンを購入しやすくする取り組みとして、「スマホおかえしプログラム」を6月1日より提供する。36回の割賦で購入し、2年利用してからドコモへスマホを返すと、残りの割賦が免除される。

 

考察1

とりあえずは「分離プランの徹底」という総務省の宿題はクリアしたように思います。

「スマホおかえしプログラム」の買い方の中に、いわゆる違約金は存在しません。

そのうえで、この買い方について整理します。

 

23回未満でこのプログラムを利用する場合

公式ホームページに以下の記載があります。

23か月目以前に本プログラムをご利用された場合、対象機種のご購入時の割賦販売契約または個別信用購入あっせん契約の支払回数を24回に、支払期間を26か月に、それぞれ変更いたします。

つまり、25~36回までの12回分の返済は不要になります。

考えれば分かるのですが2年以内であれば端末もまだ新しいので、総額の3分の1の価値はまだまだある。だから中古で買い取るよと言っているのです。ドコモへ下取りです。端末は残りません。

ちなみに、23回目までに端末を下取りに出しても、24回目までは支払いが続きます。手元に端末がないのに何のためにお金を払っているのかバカバカしくなりそうです。

 

24回目終了時点で利用する場合

これが最も賢い使い方。25~36回までの12回分の返済は不要になります。

その上で、手元のスマホはドコモへ下取りです。

普通はこのタイミングで次のスマホを買うんでしょうね。

 

25回目~36回目で利用する場合

時の経過とともにだんだんと損をしていきます。

具体的には、x円のスマホをn回目終了時点でおかえしするとします。

x / 36 * (n - 24) 円

 を損することになります。

x = 100,000円とすると、1回あたりロスするごとに2777円が失われていきます。

まあ、この仕組み、よく考えると以下のことが言えます。

・2年利用時点で、端末の価値は3分の1になる
・3年利用時点で、端末の価値は0になる

だから、24回ですぐ利用した方が最も中古として価値があるということになります。

 

備考

ドコモから端末をこのプログラムで買うと、少し定価より安く買えます。少しですけどね。

 

考察2

ドコモは、端末をドコモから買って欲しいと思っているはずです。

じゃないと、売上にかなり影響します。

で、SIMフリー端末だと基本的に一括で買うしかない。だから、このスマホおかえしプログラムに誘導するはずです。

上記の例のように、月々2,777円(10万円のスマホの場合)としたら、今までの端末サポートとあまり変化がないように感じられるでしょう。

一方、注意点があります。

スマホが2年後に3分の1で中古で買い取られるということです。最近のスマホは性能がいいので、もしかしたらもっと高い値段で中古で買い取ってもらえるかもしれませんよね。3年経ったら0円になるというのもどうかと思います。

例えば、iPhoneの場合で考えてみます。2016年9月に発売されたのはiPhone 7です。

iPhone 7の定価は32GBで72,800円でした。今では25,000円くらいで買い取られているようです(2019年5月現在)。

32カ月たっても3分の1の値段は維持されている・・、これはiPhoneだからということもありますが、この「スマホおかえしプログラム」、もっと中古市場が成熟すると損得をシビアに考えた方が良いかと思います。

 

個人的には、SIMフリースマホを一括で買って、次を使いたいときは中古に売りに出す。もしくは初めから中古にする。そんな付き合い方の方が結局は特になるような気がしますね。最近のスマホなら、平気で3年使いますし。一括の方が安いし・・。あんまり割賦だのサブスクリプションだのやっていると、月々の手取りがどんどん圧迫されていく気がします。通信料も安くないし。

 

うーん、そのうち、「毎月・・・円支払えばどんなスマホにも交換できる」みたいな風になりそうな気がしてきましたね。

 

www.asahi.com

トヨタ自動車は1日、毎月の会費を払えば、複数の車種を乗り換えながら借りることができる新しいサービスを始めると発表した。2019年初めに東京都内の販売店を通じて実験的に導入し、国内の他地域や海外への展開も検討する。消費者の関心が「所有から利用」に変わるなか、幅広い顧客の獲得をめざす。

 

これでいいんじゃないの・・(願望)。